シロイチモジヨトウの新潟県における発生の特徴と発生時期の予測

タイトル シロイチモジヨトウの新潟県における発生の特徴と発生時期の予測
担当機関 新潟県農業総合研究所
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1998
要約 性フェロモントラップでシロイチモジヨトウ成虫の消長を調査すると、誘殺盛期と日平均気温から次世代成虫の発生時期を予測できる。
背景・ねらい シロイチモジヨトウは発生量および発生時期の年次変動が大きく、薬剤防除適期の若齢幼虫期を逃すと防除効果が低下して難防除となる。このため本種の新潟県における発生の特徴を把握して発生時期を予測し、 適期防除により被害を軽減する。
成果の内容・特徴
  1. 新潟県におけるシロイチモジヨトウの発生生態
     ①積雪地域では露地での越冬は困難であるが、無加温施設で餌となる植物があれば越冬が可能である。大部分の発生源は暖地から春~夏に飛来するものと推察される。
     ②平年並の気温で経過した場合、 年間発生回数は最大で3回である(表1)。
     ③近年発生の早期化がみられ、虫は4~5月から発生し、 作物の被害は6月からみられる。
     ④密度は8月下旬から9月に最高となり、気温の低下とともに減少する。
  2. 次世代成虫の発生時期の予測
     ①性フェロモントラップをほ場に5月から10月まで設置し、5~7日毎に誘殺数を調査して発生消長を調べる。
     ②誘殺盛期を認めたら、その地域の日平均気温を用い、 次世代成虫の発生時期が予測できる(図)。
    ・起算日:誘殺盛期の調査期間の中央日・発育零点:15.3℃
    ・1世代の発育有効積算温度:270日度・産卵前期間:3日とする。
成果の活用面・留意点
  1. 薬剤防除適期である若齢幼虫期は、高温期(7~9月)では成虫の誘殺盛期の概ね10日から14日後である。
  2. 性フェロモントラップは、施設内や風通しの悪いところでは誘殺効率が低下するので注意する。誘殺数が30頭を越えたら調査間隔を短縮する。
  3. 予測は半旬調査の範囲内でほぼ適合するが
  4. (表2)、
    トラップに前世代の誘殺がなくても、 一時期に大量に長距離飛来するなどしてトラップ誘殺数が急増することもある。
図表1 214289-1.gif
図表2 214289-2.gif
図表3 214289-3.gif
カテゴリ 病害虫 性フェロモン 防除 薬剤

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