山菜類の自生地環境データを活用した夏季の管理指標

タイトル 山菜類の自生地環境データを活用した夏季の管理指標
担当機関 富山県農業技術センター
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 耕地で山菜類を栽培するには、夏季の自生地環境に合わせて品目を分類し、気温、日射量、空中湿度を調節するため、各山菜の自生地に類似した遮光や潅水を行う必要がある。
背景・ねらい 山菜を栽培する場合には「夏越し」させるための管理が問題となるが、自生地の環境が多岐に亘るため経験的、感覚的な管理が行われていた。そこで自生地の環境を調査し、各山菜独自の夏季の管理法を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 山菜の自生地では、平野部に比較すると気温が低く、最大日射量は平野部より多くなる場合もあるが平均の日射量は少なく、空中湿度が高い特徴がある(表1)。
    そこで耕地で栽培するには自生地環境に合わせて品目を分類し(表2)、気温・日射量を制限するための遮光や空中湿度維持のため潅水などを自生地環境に合わせ実施する。
  2. 中間地裸地(標高350m程度)に自生する山菜(ヤマウド等)は、夏季(6月4半旬~9月2半旬)の平均気温で20~23℃が適し、日射を好むため遮光の必要はなく(図1)、潅水の必要も無い(図2)。
  3. 高地裸地(標高900m程度)に自生する山菜(ギョウジャニンニク等)は、夏季の平均気温で19~22℃が適し、遮光率20%程度の資材で遮光し(図1)、乾燥したら適度に灌水する(図2)。
  4. 高地林地に自生する山菜(ネマガリタケ等)は、夏季の平均気温で18~22℃が適し、遮光率70~90%程度の資材で遮光し(図1)、乾燥しないよう常時灌水する(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 北陸地域の中山間地の山菜栽培に適応できる。
  2. 山菜類の品目別栽培管理指標として活用できる。
  3. 林間地に自生する山菜では、5月からの遮光が必要になる場合がある。
  4. 遮光により十分な温度管理ができない場合は、標高差を活用し、栽培地を選択する必要がある。
図表1 214302-1.gif
図表2 214302-2.gif
図表3 214302-3.gif
図表4 214302-4.gif
カテゴリ うど 温度管理 環境データ 乾燥 ぎょうじゃにんにく 栽培技術 中山間地域

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