製造法の異なる家畜ふん堆肥の土壌中における分解性

タイトル 製造法の異なる家畜ふん堆肥の土壌中における分解性
担当機関 新潟県農業総合研究所
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1998
要約 家畜ふん堆肥の土壌中における有機物の分解性は製造法によって異なる。堆積方式で製造された牛ふん、豚ふん堆肥の分解は緩やかであるが、密閉撹拌方式で製造された豚ふん堆肥は30日間で急激に分解する。
背景・ねらい 家畜ふん堆肥は畜種・製造法が多種多様で、成分にもバラツキが大きい。そこで、製造法の異なる牛ふん、豚ふん堆肥の畑土壌中における分解性の違いを明らかにし、堆肥利用の参考資料とする。
成果の内容・特徴
    供試堆肥として一般的に行われている製造法に基づき、新潟県内で収集した牛ふん堆肥3点(堆積方式3)、豚ふん堆肥4点(開放撹拌方式1、堆積方式1、密閉撹拌方式2)を用いた(表1)。 乾物0.5g相当量の家畜ふん堆肥と乾土20g相当の黒ボク土壌を混合し、最大容水量の60%となるように水を添加し、25℃でインキュベートして有機物の分解率を調査した。
  1. 堆積方式で製造された牛ふん堆肥の土壌中における分解はいずれも緩やかで、有機物分解率も小さい(図1)。
  2. 豚ふん堆肥の場合も堆積方式で製造されたものは緩やかな分解曲線を示し、有機物分 解率も小さい(図2)。
  3. しかし、密閉撹拌方式で製造された豚ふん堆肥は、堆積方式の堆肥とは異なり、30日間でほぼ70%が急激に分解する(図2)。
  4. 開放撹拌方式で製造された豚ふん堆肥の分解曲線は、堆積方式と密閉撹拌方式の中間の特性を示す(図2)。
  5. 豚ふん堆肥の分解性はC/N比とは特に関係ない(表1、図2)。
     以上のことから、ドライケムによって前処理なしで牛乳中尿素態窒素量を簡便に測定することが可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 製造法及び畜種別の家畜ふん堆肥の特性を示す資料となる。
  2. 密閉撹拌方式で製造された豚ふん堆肥は栽培1ヵ月以上前に施用する方が望しい。
図表1 214321-1.gif
図表2 214321-2.gif
図表3 214321-3.gif
カテゴリ 肥料

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