非病原性Fusarium oxysporumによるトマト根腐萎凋病の生物的防除

タイトル 非病原性Fusarium oxysporumによるトマト根腐萎凋病の生物的防除
担当機関 福井県農業試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 1999
要約 トマトとラッキョウに非病原性F.oxysporum AR4312菌を前接種し、混植すると、トマト根腐萎凋病の発病が抑制される。
背景・ねらい 現在、土壌伝染性病害の防除は化学的防除法に依存しているが、効果が不安定なことや環境への配慮から化学農薬だけに頼った防除法の見直しが求められている。
そこで、ラッキョウに長期間定着できる非病原性Fusarium菌によるトマト根腐萎凋病の発病抑制効果を検討する。
成果の内容・特徴
  1. ラッキョウから分離したF.oxysporum AR4312菌の菌体懸濁液(108個/ml)にトマトを浸根接種しトマト根腐萎凋病汚染土に植え付けると、ベノミル剤灌注処理と同等の発病抑制効果を示す(表1)。
  2. 本菌を前接種したトマトとラッキョウの混植は発病抑制効果を高め、根重を増加させる(表2)。
  3. 本菌を混和した床土で育苗したトマトを、前接種したラッキョウと同時に汚染圃場に植え付けると、導管の発病度は低く、発病抑制効果が認められる(表3)。
  4. 本菌はキュウリ、スイカ、メロン、マクワウリ、ユウガオ、ナス、ダイコン、ラッキョウ、イネに対して病原性を示さない
成果の活用面・留意点
  1. 本菌を前接種し、ラッキョウと混植すると収穫量が減少することがある。
  2. 本菌はベノミル剤に感受性であるため、ベノミル剤灌注処理と併用すると発病抑制効果が低くなる。
  3. トマト根腐萎凋病の生物的防除法開発の基礎資料となる。
図表1 214391-1.gif
図表2 214391-2.gif
図表3 214391-3.gif
カテゴリ 病害虫 育苗 きゅうり すいか 生物的防除 だいこん トマト なす 農薬 防除 まくわうり メロン ゆうがお らっきょう

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