タイトル |
トマト苗大量生産のための人工光型湛液挿し芽育苗法 |
担当機関 |
福井県農業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
トマトの1段採り養液栽培における苗の確保を目的として、人工光型の湛液育苗装置を利用し、腋芽等の挿し芽育苗により苗の大量生産が可能になる。
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背景・ねらい |
トマト1段採り栽培においては10a当り1作1万本の苗の周年生産が必要になり、育苗費用が高くなる。またミディトマト等の栄養繁殖性トマトでは効率的な挿し芽増殖法の開発が望まれている。そこで気象条件に左右されない腋芽等を利用した苗生産方式を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 人工光型湛液育苗装置は、照度5000ルックス、気温25±2℃、湿度70%の条件下に、コンテナを利用した湛液育苗槽を設置する(図1)。コンテナ内の水位は約3cm、水面上約1cmに直径約1cmの穴を開けた挿し芽支持板を置く(図2)。
- 苗の生育は、ロックウールキューブに直接挿し芽するより、発根後鉢上げした方が良い(表1)。
- 最大根長でみた根の生育は、培養液温度25~28℃で早い。28℃以上では茎の腐敗が増加し、31℃以上では挿し穂の切断面の割れが極端に多くなる(表2)。
- 培養液の肥料濃度は大塚A処方0.1単位(EC:0.45dS/m)が良好で、0.5単位以上では根の伸長抑制、腐敗の増加が見られる(表3)。
- 挿し穂の大きさは5cmが適当で、挿し芽密度は330本/㎡(約5.5cm四方)まで可能である(表4)。
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成果の活用面・留意点 |
- 挿し穂は茎が養液中に入るように調整する。
- 根が伸びすぎると断根しやすくなるので、挿し芽から6日後、発根を確認したときに鉢上げする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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図表6 |
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カテゴリ |
肥料
育苗
トマト
繁殖性改善
養液栽培
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