タイトル |
砂質浅耕土地帯におけるコシヒカリ条播栽培の適正生育量 |
担当機関 |
富山県農業技術センター |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
収量、品質面からみた砂質浅耕土地帯におけるコシヒカリ条播栽培での適正着粒数は27,000~27,500粒/㎡である。また、この適正着粒数を得るための幼穂形成期における草丈×茎数×葉色値は140,000程度である。
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背景・ねらい |
富山県においては直播栽培面積が年々増加しており,平成12年度の直播面積が435ha,うち条播栽培面積は330haとなっている.また,富山型直播のキーワードとして「コシヒカリを中心とした」とあるように,県内での直播では「コシヒカリ」が大部分で栽培されている.現在,「コシヒカリ」の条播栽培は従来からの移植栽培の診断技術をもとに組み立てられており,このような状況の中で,条播栽培独自の高品質・良食味栽培技術の確立が望まれている.そこで,収量,品質面からみた適正着粒数を明らかにし,幼穂形成期における適正生育量を提示する.
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成果の内容・特徴 |
- ㎡当たり着粒数が27,500粒程度で収量は最も高くなる(図1)。また,着粒数が27,000~27,500粒を越えると玄米品質は低下する(図2)。さらに,着粒数が27,500粒を越えると倒伏程度が高くなる(図3)。これらのことから,収量(515㎏/10a),品質(完全粒歩合80%以上)面からみた条播栽培における適正着粒数は27,000~27,500粒である.
- 幼穂形成期における草丈(cm)×茎数(本/㎡)×葉色値(群落葉色)と㎡当たり着粒数の間には非常に高い相関関係(R2=0.9015)があり,着粒数27,000~27,500粒を得るための幼穂形成期の草丈×茎数×葉色値は140,000程度である(図4)。
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成果の活用面・留意点 |
- コシヒカリの条播栽培に適用できる.また,播種時期は4月下旬~5月上旬,苗立本数は40~80本/㎡とする.
- 1回目の穂肥は出穂前15日(幼穂形成期後7日目,幼穂長15㎜程度)にN1.5㎏/10a施用する.また,穂肥施用量は2回目を合わせてN3.0㎏/10a以下とする.
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
栽培技術
直播栽培
診断技術
播種
良食味
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