タイトル |
高温はアカヒゲホソミドリカスミカメ産下卵の休眠卵率を低下させる |
担当機関 |
北陸農業試験場 |
研究期間 |
2000~2002 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
新潟県上越市で採集したアカヒゲホソミドリカスミカメは、25℃の飼育条件下で休眠卵を産下する臨界日長は13時間と14時間の間にある。しかし、短日条件で飼育しても、飼育温度が高ければ、休眠卵の比率が低下する。
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背景・ねらい |
アカヒゲホソミドリカスミカメは、イネ科植物に休眠卵を産下し、卵態で越冬する。雌成虫が休眠卵を産下する環境要因として日長条件が関与していることは明らかにされているが、他の要因との関係については報告されていない。そこで、休眠卵の産下と温度の関係を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 新潟県上越市で採集したアカヒゲホソミドリカスミカメを、卵期から25℃条件下で、様々な日長条件で飼育すると、雌成虫は飼育された日長が14時間以下で休眠卵を産下し始める。休眠卵を産下する臨界日長は13時間と14時間の間にある(図1)。
- 短日条件で飼育しても、飼育温度が28℃以上になれば非休眠卵を産下するようになり、休眠卵率が低下する(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 休眠現象についての知見は、発生予察技術確立の基礎的資料となる。
- 野外で日長が短日となっても気温が高ければ、本種は休眠卵を産下しない可能性が高い。
- 本種の休眠卵の産下には、日長、温度だけでなく餌条件など他の要因も関与している可能性がある。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
予察技術
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