牛バイオプシー胚の短時間培養によるガラス化保存後の受胎性

タイトル 牛バイオプシー胚の短時間培養によるガラス化保存後の受胎性
担当機関 富山県畜産試験場
研究期間 1998~2002
研究担当者
発行年度 2000
要約 性判別のためにバイオプシーした黒毛和種胚の修復培養において、3~5時間培養が20~24時間培養より凍結胚移植の受胎率が高い。また、バイオプシー胚の凍結保存方法としては、VSEDによるガラス化法がダイレクト法に比べ高い受胎率が得られる。
背景・ねらい PCR法による胚の性判別技術は、希望する性の産子を選択的に産ませるための有効な技術である。しかし、性判別のためにバイオプシーした胚は、凍結・融解後の受胎性が劣り、実用化への障害となっている。そこで、バイオプシー後の胚の培養時間による受胎率について比較するとともに、バイオプシー胚の凍結方法について、融解後の受胎率を検討する。
成果の内容・特徴
    黒毛和種供胚牛から採取した受精後7日齢の胚をバイオプシーした後、10%FCS+100μMβ-メルカプトエタノール+TCM-199培地で3~5および20~24時間培養した (5%CO2 in Air, 38.5℃)。培養後の胚は、1.8Mエチレングリコール+0.1Mトレハロース(EG+Tr)によるダイレクト法、あるいは50%VSED(25%エチレングリコール+25%ジメチルスルフォキシド/4mg/mlBSA加PBS)によるガラス化法を用いて凍結保存した。
     受胚牛は当場繋養の黒毛和種経産牛および未経産牛とし、黄体側子宮角に一卵移植した。妊娠鑑定は移植後35~40日に超音波診断装置を用いて実施した。
  1. バイオプシー後の培養時間別のガラス化胚受胎率は、短時間培養区で53.3%であるが、長時間培養区では受胎例が得られないことから、バイオプシー胚の凍結には短時間培養が有効である(表1)。
  2. 短時間培養後、ダイレクト法およびガラス化法を用いて凍結した場合の受胎率は、それぞれ0%、53.3%であり、バイオプシー胚の凍結にはガラス化法が有効である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. ガラス化液は毒性が高いので、胚の生存性を保つためには凍結・融解操作の習熟が必要である。
図表1 214489-1.JPG
図表2 214489-2.JPG
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