タイトル |
促成栽培いちごの空中採苗方式苗生産における採苗適期と苗質 |
担当機関 |
新潟県農業総合研究所 |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
促成栽培いちご「越後姫」の養液栽培において空中採苗方式で得られた子苗は、8月上旬以前の採苗で、かつ展開葉2枚以上であれば、頂・腋花房の開花・収穫時期や収量性に影響を与えない。
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背景・ねらい |
いちごの養液栽培において、空中採苗方式は病害防除や省力の面で必須な子苗増殖技術である。しかし、この方式で得られる子苗は発根がほとんどなく、苗の大きさも大小さまざまである。そこで、促成栽培いちご「越後姫」において、空中採苗方式における採苗時の子苗の苗質や採苗時期が収量性に及ぼす影響を明らかにし、育苗方法を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 採苗時の子苗の大きさ
3月中旬に親株を定植し、空中採苗方式で7月下旬に採苗した場合、本葉2枚以上の子苗の大部分はクラウン径3mm以上の大きさである(図1)。
- 定植時の苗質
採苗時の子苗の大きさは定植時の苗の葉数や葉の大きさに影響を与えない(表1)。しかし、採苗時期は遅くなるほど定植時の苗のクラウン径が小さくなる(表1)。
- 花芽分化・開花特性
花芽分化は、採苗時期が早く、クラウン径が大きいほどやや早くなる傾向がみられるが(表1)、頂花房の開花日・収穫日において、8月上旬以前の採苗では採苗時期、子苗の大きさの影響はみられない(表2)。但し、8月中旬の採苗で苗が小さいと頂花房の開花・収穫開始が遅くなる。
- 収量
採苗時期や子苗の大きさは収量に影響を与えない(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 「越後姫」以外の品種は未検討である。
- 親株からランナー切り離し後、子苗はしおれやすいので桶などを使用し、流水中で葉かき等の処理を行う。また、仮植後は苗が活着するまで、10~14日程度遮光・葉水等の発根処理が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
育苗
いちご
かき
栽培技術
品種
防除
養液栽培
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