西アフリカ・サヘル帯ファカラ地区に関する研究情報資源のメタデータ作成と公開

タイトル 西アフリカ・サヘル帯ファカラ地区に関する研究情報資源のメタデータ作成と公開
担当機関 (独)国際農林水産業研究センター
研究期間 2006~2007
研究担当者 A.
B.
P.S.
Ayantunde
Gerard
Laouali
Traore
松永亮一
真常仁志
飛田 哲
林 慶一
発行年度 2007
要約  西アフリカ・サヘル帯ファカラ地区で、過去および現行のプロジェクトにより得られた生態環境特性把握に関する情報、衛星画像及び雨量分布、土地利用に関する研究情報資源は、メタデータの作成及び公開によってその利便性が高まった。
背景・ねらい
 西アフリカ、ニジェール共和国西部に位置するファカラ地区では、1991年以来国際家畜研究所(ILRI)や国際半乾燥熱帯作物研究所(ICRISAT)をはじめとする研究機関が、サヘル帯の典型的な農牧混交帯としての位置づけにもとづいて、様々な調査・研究を精力的に行ってきた。また2003年からはJIRCASも、「アフリカ土壌肥沃度」プロジェクトの実証サイトとしてファカラ地区での研究を開始した。しかしこれらの成果であるファカラ地区の研究情報データは機能的に管理されておらず、そのため利用者の利便が著しく損なわれていた。これら過去の研究情報の円滑な活用は、サヘル帯における農牧業研究の発展にとって必須であり、特に資源利用に関わる在来技術の評価や技術開発を行う現行プロジェクトに対し重要な情報源となる。そのため、これまでに各機関で収集されたデータをメタデータ(MD)として共通のフォーマットにまとめ公開することにより、過去の研究情報活用の利便性を改善することを目的とした。
成果の内容・特徴
  1. MD作成は、各機関の情報所有者ならびに専門家によるワークショップにおいて定義・手法の決定 (MDの内容、情報保有者、使用ツールの決定)、繰り返し作業 (データ入力、検証)、パッケージ化と公表 (MDのメデイア化とウェブサイトへのアップロード)、の3段階の工程で作業を行った(図1)。
  2. 共通フォーマットとしてCSDGM(デジタル土地空間メタデータのための標準項目)に準じたフリーソフトウェア、M3Cat vr. 1.5を使用した。また、各参画者から回収された情報の取りまとめ及び編集作業には、ArcCatalog vr. 9.0を使用した。
  3. MDのコンテンツは、ファカラ地区を対象とした調査・研究結果に限定した。データセットごとに連番、見出し、情報の定義、情報の保管場所、情報保有者と連絡先、フォーマットの種類、データ数量等を明記した。地理情報をともなうデータセットには、衛星画像等により位置情報を添付した。総計73個のデータセット(うち25個が地理情報データ)がMDとして記述された。
  4. MDには、JIRCASアフリカ土壌プロジェクトにおける生態環境特性把握に関する情報、ICRISATによる衛星画像及び雨量分布、ILRIによる1950年からの土地利用に関する情報等、異なる機関が個々に収集したデータベースの目録が所蔵されており(表1)、これらの情報はDVD-ROMとして関係機関に配布するとともに、JIRCASホームページ上に掲載し、ファカラメタデータとして一般に公開した。
成果の活用面・留意点
  1. ILRI、JIRCAS、ならびにICRISATの研究成果が内外の研究者間で共有され、サヘル帯農牧混交地域での農業開発におけるシステム研究を推進するための基礎情報源として活用される。
  2. MD作成のガイドラインとマニュアルは、異なる地域や目的への適用も可能である。
  3. 情報アクセスをユーザーフレンドリーとし且つ常に最新の情報を提供できる管理システムが必要である。
図表1 214696-1.pdf
図表2 214696-2.gif
図表3 214696-3.gif
図表4 214696-4.gif
図表5 214696-5.gif
カテゴリ 乾燥 管理システム データベース

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