水稲新品種「玉系88号(彩の夢)」の麦あと栽培における施肥法と収穫適期

タイトル 水稲新品種「玉系88号(彩の夢)」の麦あと栽培における施肥法と収穫適期
担当機関 埼玉県農業試験場
研究期間 1993~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 水稲新品種「玉系88号」の麦あと栽培において安定多収を得るための施肥法は、基肥量を全層施肥では0.5kg/a、側条施肥では0.4kg/a(N,P,K)とし、穂肥を出穂前25~20日に0.3kg/a(N,K)程度施用する。収穫適期は出穂後40~50日である。
背景・ねらい 近年、防除体制が脆弱化し、病害虫に強く、安定多収が得られる品種の導入が望まれてきた。そこで、耐倒伏性極強で、複合抵抗性をもつ準奨励品種「玉系88号」の麦あと6月移植において安定多収、高品質を得るための栽培法を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 基肥増施は穂数をやや多くする。しかし、登熟歩合、千粒重の低下により、増収効果は認められない。
  2. 側条施肥栽培では、全層施肥に比べ減肥栽培が可能である。
  3. 穂肥の出穂前15日施用では1穂籾数が減少する。出穂前25~20日施用では施用時期による稈長、1穂籾数に大きな差はなく、収量への影響も少ない。
  4. 晩植ほど穂数、1穂籾数が減少するので早めの移植が有効である。
  5. 以上のことから目標収量50~55kg/aとした栽培法は以下のとおりである。
    ア適用作期 普通栽培(麦あと6月移植、中苗)
    イ施肥法基肥は全層施肥の場合は0.5kg/a、側条施肥の場合は0.4kg/a(N,P,K)とし、穂肥は出穂前25~20日に0.3kg/a(N,K)程度を施用する。
    ウ収穫適期出穂後40~50日頃で、滞緑色籾割合は登熟後半の気象条件の影響が大きいため、平年並の気温、日照条件で20~10%程度、平成6年のような寡照条件(10月日照時間平年比36%)では50~20%程度である。
成果の活用面・留意点
  1. 地力に低いほ場での栽培はさけ、その他の注意事項は埼玉県水稲栽培基準に準ずる。
  2. 高温、多照条件や肥料切れの見られる場合は出穂前10日に0.2kg/a程度の追肥を行う。
  3. 耐肥性、耐倒伏性が極強であることから、野菜跡等肥沃地での栽培が可能と考えられるが、栽培法については現在検討中である。
  4. 粒大が大きいため1.8~1.9mmのグレーダーを用い、適切な調製を行う。
図表1 214773-1.gif
図表2 214773-2.gif
図表3 214773-3.gif
図表4 214773-4.gif
カテゴリ 肥料 病害虫 害虫 新品種 水稲 施肥 抵抗性 品種 防除

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