フロアブル除草剤の水口処理または移植同時処理による大区画水田の省力雑草防除

タイトル フロアブル除草剤の水口処理または移植同時処理による大区画水田の省力雑草防除
担当機関 長野県南信農業試験場
研究期間 1992~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 大区画水田の圃場内作業なしの省力除草剤処理法として、フロアブル除草剤の移植時同時処理または移植後水口処理のための水管理法。
背景・ねらい 圃場の幅が30mを越える大区画水田では除草剤散布に重労働となる圃場内作業が必要となり、大区画田の利点が生かされない。そこで、大区画水田に適合した省力処理法として、フロアブル除草剤の入水時の水口処理および田植同時処理による除草効果と水稲への影響を検討した。水口処理は、平成2~5年の4カ年間、駒ヶ根市の1ha区画水田で、ピリブチカルブ・ブロモブチド・ベンゾフェナップ(SM-612・シーゼット)フロアブル(H2.3年)、ピリブチカルブ・ベンスルフロンメチル(TDS-888・カルショット)フロアブル、テニルクロール・ピラゾキシフェン・ブロモブチド(SL-970・ワンベスト)フロアブル(H4.5年)を供試して検討した。
移植同時処理は、平成5年にピリブチカルブ・ブロモブチド・ベンゾフェナップ(TSM-612・シーゼット)フロアブルフロアブルで検討した。
成果の内容・特徴
  1. 水口処理では、除草効果は、無処理区に対する残草量が平均で1%以内、最大でも5%以内で効果が高い。湛水深が浅い場所(処理終了時4cm以下)で残草が多くなり、残草草種はノビエ・1年生広葉雑草である。
  2. 水口処理時の湛水深を4cm以上確保することにより雑草残草量を5%以下にできるが、湛水深が8cm以上になると薬害が発生する。
  3. 移植同時処理では、湛水深3cmで移植し、移植(処理)終了後、4~5cmに湛水するまで入水する方法で除草効果は高く、前年度の同圃場の無除草区雑草発生量に対する比率で平均3%である。均平が不良で田面が露出した場所で残草が多くなる以外は、除草効果はが高い。
成果の活用面・留意点
  1. 水口施用をする場合は、入水時に薬剤を水口に施用し、入水とともに水田全面に拡散させる。入水後の湛水深が浅いと効果が劣り、深いと薬害が発生するおそれがあるので正規の湛水深を守る。薬剤の拡散を良くするため、入水時の田面水の水深はなるべく浅くする。
  2. 水田内における剤の拡散性をよくするため、水口が2カ所以上ある場合は、全部の水口を使って薬剤を施用する。
  3. 移植同時処理では特に圃場の均平につとめる。
図表1 214783-1.gif
図表2 214783-2.gif
図表3 214783-3.gif
図表4 214783-4.gif
図表5 214783-5.gif
カテゴリ 病害虫 雑草 省力除草 除草 除草剤 水田 水管理 薬剤

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