タイトル |
2期作向きの水稲新品種候補系統「中部87号」 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
水稲「中部87号」は、基本栄養生長性が大きいため、初期生育の気温が高温の沖縄県2期作で安定多収である。また、品質、食味も良好なため、奨励品種「チヨニシキ」に替わる2期作栽培用品種として採用予定である。
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背景・ねらい |
沖縄県の水稲2期作は、初期生育期間が夏季の高温期にあたるため、生育量の確保及び収量の低下が問題となっており、基本栄養成長性が大きい2期作栽培向きの安定多収で良質な品種の育成が望まれている。
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成果の内容・特徴 |
- 水稲「中部87号」は、昭和53年に山間技術実験農場で「稲系144(稲系36,ミネアサヒ/びわひかり)」を母、「トヨニシキ」を父として交配し、その後代から育成された系統である。昭和58年F7世代で「稲系225」の試験番号で生産力検定試験、特性検定試験並びに系統適応性検定試験に供試してきた。その結果、沖縄県の2期作で有望と認められ、平成4年「中部87号」の系統名を付名した。平成8年はF20代である。
- 水稲「中部87号」は沖縄県2期作で出穂、成熟期が「チヨニシキ」より2~4日遅い安定多収系統である。稈長は71cmと中稈、穂数は少なく偏穂重型である。穂発芽性は中からやや難で、品質、食味は良好である。葉いもち圃場抵抗性はやや弱と推定されるが、この作期の気候は高温に過ぎて、いもち病の発病の心配はほとんどない。
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成果の活用面・留意点 |
- 沖縄県の水稲2期作栽培用品種として用いる。栽培見込み面積は300haである。
- 穂数が少ないため、基肥施肥量の施肥を励行すること。
- 生育期間中高温に経過するため、いもち病の発病は少ないが、圃場抵抗性はやや弱であるため、適期防除を励行する。
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図表1 |
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カテゴリ |
病害虫
いもち病
新品種
水稲
施肥
抵抗性
品種
防除
良食味
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