タイトル |
小麦「農林61号」「バンドウワセ」の倒伏予測 |
担当機関 |
栃木県農業試験場 |
研究期間 |
1990~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
水稲跡小麦について生育中期の形質による倒伏の予測を行った。「農林61号」は茎立期に草丈×茎数値が2万を越えると倒伏の可能性があり、1万増加するごとに倒伏程度は1増加する。また茎立後は1日当たり500 ~1,000を引くことで補正できる。「バンドウワセ」は同じく4万を越えると倒伏の可能性がある。
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背景・ねらい |
小麦の倒伏は品質低下の大きな要因であり、登熟期の降雨による被害も倒伏によってさらに助長される。早期に倒伏を予測することにより、対策(踏圧や薬剤散布)を強化することができ、品質低下を軽減することができる。
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成果の内容・特徴 |
- 「農林61号」の茎立期、茎立後20日における葉色値を除いた各形質は、葉色値を除いて成熟期の倒伏と高い相関が見られた。「バンドウワセ」は、茎立期の各形質とも倒伏と中程度の相関が見られた(表1)。
- 「農林61号」の茎立期における草丈×茎数値は、2万を越えると倒伏する可能性があった。また茎立後20日においては3万5千越えると倒伏する可能性があった。2時期における推定線の傾きはほぼ同じで、その差は1万1千から2万であった(図1)。
- 「バンドウワセ」の茎立期における草丈×茎数値は4万を越えると倒伏する可能性があった(図2)。
- 以上のことから「農林61号」は茎立期に草丈×茎数値が2万を越えると倒伏の可能性があり,1万増加するごとに倒伏程度は1増加する。茎立後は1日当たり500~1,000を引くことで補正すればよい。「バンドウワセ」は同じく4万を越えると倒伏の可能性があるので対策を強化する必要がある。
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成果の活用面・留意点 |
- 「農林61号」は黒ボク土水田の水稲跡のドリル播(30cm幅)栽培に適用する。
- 「バンドウワセ」は水稲跡のドリル播(同上)栽培に適用する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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図表6 |
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カテゴリ |
小麦
水田
水稲
薬剤
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