ビール麦の追肥時期別の生育的特徴

タイトル ビール麦の追肥時期別の生育的特徴
担当機関 栃木県農業試験場
研究期間 1994~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 ビール麦の追肥時期別の生育、収量、品質の違いを検討した。草丈は早い時期ほど伸び、茎数は茎立後20日までの追肥で増加が大きい。子実重は早いほど多く千粒重は遅いほど大きくなる。粗蛋白含量は追肥により増加するが遅いほど高くなる。
背景・ねらい 栃木県のビール麦栽培では一般的に追肥は行われていないが、生育状況に応じた技術が少なく地力増進も行われにくい状況から、収量の不安定を招いている。品質を維持し収量の安定化を図るために、気象や生育に応じた栽培技術を組み立てることが必要である。そこで、醸造用二条大麦3品種を供試し、茎立前20日・茎立期・茎立後20日・茎立後30日・出穂期にそれぞれ追肥を行い、追肥時期別の生育の違いを検討した。
成果の内容・特徴
  1. 茎立期(ヤチホ、ミカモ)または茎立後20日(タカホ)以前の追肥で草丈・稈長が伸びやすい。
  2. 茎立期(ヤチホ、ミカモ)または茎立後20日(タカホ)以前の追肥で最高分げつ数・穂数が増加した。それ以降の追肥では遅れ穂が増加した。
  3. 倒伏程度は品種間差が大きく、倒伏に弱い品種は追肥時期が早いほど倒伏しやすく、またその程度も大きい。
  4. 子実重は追肥時期が早いほど多く、茎立後20日以前の追肥で慣行区より増加した。
  5. 千粒重と整粒歩合は追肥時期が遅いほど高くなった。
  6. 粗蛋白含量は品種および倒伏程度により差が大きいが、追肥により増加し遅くなるにつれ高くなった。
  7. 倒伏程度が高い場合、追肥時期に関係なく粗蛋白含量は高かった。
成果の活用面・留意点 黒ボク土水田の水稲跡醸造用二条大麦ドリル播栽培への適用に限る。
図表1 214801-1.gif
図表2 214801-2.gif
図表3 214801-3.gif
図表4 214801-4.gif
カテゴリ 大麦 栽培技術 水田 水稲 品種

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