交雑牛(黒毛和種×ホルスタイン種)の肥育後期における濃厚飼料のTDN水準について

タイトル 交雑牛(黒毛和種×ホルスタイン種)の肥育後期における濃厚飼料のTDN水準について
担当機関 群馬県畜産試験場
研究期間 1994~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 交雑去勢牛における肥育後期の濃厚飼料のTDN濃度(原物中)について検討した結果、72%区に比べて、76%区で肉色が濃く、発育、1kg増体に要した養分量、胸最長筋面積及び胸最長筋脂肪含量が劣っていた。このことから、肥育後期における濃厚飼料のTDN濃度は72%前後を目安とする。
背景・ねらい 牛肉の輸入自由化以降、肉質の高品質化を図るために、乳用種から交雑牛(黒毛和種×ホルスタイン種)の肥育を取り入れる農家が増加している。しかし、交雑牛の肥育方法については十分な検討がなされていない。
そのため、肥育後期における濃厚飼料のTDN濃度の違いが交雑牛の肥育成績に及ぼす影響について検討した(表1)。
成果の内容・特徴
  1. 1日当たり増体量(DG)は、前期には差がなかったが、後期は76%区で低い傾向が見られた(表2)。
  2. 飼料摂取量は、76%区で少なかったが、1kg増体に要したTDN量は多い傾向にあった(表3)。
  3. 水分、クッキングロス、総色素量、a*値(赤さ)及びb*(黄色さ)値は、それぞれ76%区で有意に高い値を示した。脂肪含量は72%区が有意に高い値を示した。pH及び脂肪酸組成には差が認められなかった(表4)。
  4. 胸最長筋面積は、72%区が有意に高い値を示したが、その他の枝肉成績には差が認められなかった(表5)。
  5. 以上のことから、交雑牛の肥育後期における濃厚飼料としては、TDN濃度72%前後が適当と考えられた。
成果の活用面・留意点
  1. 交雑牛肥育における飼料設計に活用できる。
  2. 栄養水準の設定に当たっては、TDNだけでなく、CP、NDF及びデンプン等の含量についても考慮する必要がある。
図表1 214818-1.gif
図表2 214818-2.gif
図表3 214818-3.gif
図表4 214818-4.gif
図表5 214818-5.gif
カテゴリ 飼料設計

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