タイトル |
採卵鶏の破卵抑制技術の体系化 |
担当機関 |
群馬県畜産試験場 |
研究期間 |
1994~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
採卵鶏への貝化石の301日齢からの添加給与、ペレット飼料による栄養摂取の斉一化、及び夏期の送風を組合わせることにより、破卵の発生を半減できる。又、強制換羽の早期実施により、産卵期間を通しての破卵の発生を抑制できる。
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背景・ねらい |
高品質で安全な畜産物生産が強く求められている今日、鶏卵の破卵対策は高品質化及び安全性の面から緊急な課題である。破卵発生の主原因である卵殻質の低下原因は多岐にわたり、単独の技術では改善することが困難である。しかし、高密度飼育や機械化集卵など、破卵の発生しやすい飼養形態・環境が普及しているのが現状である。そこで、破卵の発生を抑制するため、卵殻質の向上対策としてカルシウム源(Ca3.4%の基礎飼料に貝化石3%添加)の給与開始時期の検討、栄養摂取の斉一化のための飼料のペレット化及び防暑対策として夏期送風の有無(舎内温度25℃以上)の3つを組み合わせた(Ca給与開始時期3水準×飼料形態2水準×夏期送風2水準×1反復=12区分)破卵抑制技術の体系化と、強制換羽の実施時期が、破卵の発生に及ぼす影響について検討した。
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成果の内容・特徴 |
- カルシウム源を早期から給与(301日齢から)、ペレット飼料の給与及び夏期の送風を組み合わせることで卵殻質の改善・斉一化が図れ破卵の発生を低減できる(表1,表2,表3)。
1)カルシウム源を301日齢から添加した区及びペレット飼料を給与した区が、破卵の発生が少ない(表1)。 2)卵殻強度はカルシウム源を301日齢から添加することにより改善される。又、ペレット飼料の給与により、卵殻強度の変動係数(CV)が低い値を示し、卵殻質の斉一化が図れる(表4)。 3)産卵率等の生産性については影響は見られなかった(表1)。
- 強制換羽実施日齢では390日齢区で、破卵の発生が少なかった(図1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 採卵鶏を群飼育し、特に卵殻の品質に重点を置いている生産者に活用できる。
- 本試験は、4月ふ化のひなを4羽群飼(飼育密度442cm/羽)で実施した。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
機械化
鶏
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