タイトル |
りんご新品種 「スリムレッド」 |
担当機関 |
群馬県園芸試験場 |
研究期間 |
1995~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
りんご「スリムレッド」は「ふじ」に「あかぎ」を交雑して得られた実生から選抜、育成したもので、果実は長円形(筒形)、果皮色は鮮紅色、大きさが180程度の小玉で、10月下旬に成熟する晩生品種である。
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背景・ねらい |
本県のりんご栽培では、販売形態の多くが直売方式となっている。また、消費者の嗜好が多様化しており、地域での特産化が可能な独自性を有する品種が求められている。そこで、本県に適応性の高い高品質・耐病性・中晩性優良品種を育成し、県内りんご産地の強化をはかる。
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成果の内容・特徴 |
- 昭和46年に「ふじ」に「あかぎ」を交雑し、得られた実生から選抜、育成した。系統名はGAC-3号で、平成4年に品種登録を申請し、平成7年3月9日付けで登録番号第4298号として公表された。
- 樹姿は直立と開帳の中間、樹勢はやや弱である。
- 開花期は「ふじ」よりやや早く、花弁は淡桃色、花粉は多い。
- 果実は長円形(筒形)、果皮色は鮮紅色で縞は明瞭である。熟期は10月下旬から11月上旬でやや晩生種に属する。大きさは180g程度の小玉で、果梗は長く、細い。
- 果肉の色は黄色、硬さ、きめは中、蜜入りは少なく、果汁が多く、糖度は14~15%後で高く、酸度は0.4~0.5%となり、食味濃厚である。
- 果実の貯蔵性は高い。
- 後期落果は少なく、生理障害も発生しにくい。心かびの発生も無~僅かである。
- 斑点落葉病に強い。
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成果の活用面・留意点 |
- 「スリムレッド」の果実は特殊な形状(小玉で長円形)であるので、販売面での一工夫も必要である。
- 種苗登録品種であるので、苗木、穂木の取り扱いは種苗法に従う。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
新品種
生理障害
品種
良食味
りんご
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