早生グラジオラス新品種「紫峰の朝(仮称)」

タイトル 早生グラジオラス新品種「紫峰の朝(仮称)」
担当機関 茨城県農業総合センター
研究期間 1986~1994
研究担当者 市村 勉
本図竹司
浅野 昭
浦野永久
発行年度 1995
要約 本県の主要な作型に適し、早生で耐病性があり、花色が従来には見られなかった桃色がかった淡紫色の大輪系品種「紫峰の朝(仮称)」を育成した。
背景・ねらい グラジオラスは本県において切り花、球根ともに生産が多い。近年産地間競争、国際化に伴い産地で独自の品種を確保する事が営利的に必要になっている。そこで本県の主要な作型に適した早生で耐病性のある独自の品種を育成する。
成果の内容・特徴
1.育成経過
「アルレッタ」に「クイーンエリザベス」を昭和60年に交配し、以後、開花日、花色、花型、草勢、病害虫の発生状況等により系統選抜と特性調査を行い平成6年に育成を完了した(図1)。
2.植物体の特徴
「紫峰の朝(仮称)」は、早生で花色が従来にはなかった桃色がかった淡紫色の大輪品種である。草丈は中~高性(140~160cm)、花穂長は60cm前後、葉長は90~100cm、葉数は9~10枚、葉幅は狭~中(最広葉40mm前後)、基部の着色は中程度、茎は断面が明白でやや軟らかい。小花は千鳥配列で小花数が多く、花被の波打ち、条斑はなく花の向きは斜め上向きである(表1)。
3.生産上の特徴
露地季咲き、ハウス促成栽培の作型で、グラジオラスの主力品種であるトラベラーと同等の品質及び収量が得られた(表2)。同時開花数が 9~10花と多く、日持ちもよかった(表2)。赤斑病、首腐病、球根腐敗病等の発生がほとんど見られなかった。
成果の活用面・留意点
  1. 本県の主要な作型に適し、耐病性があり、商品性も期待できるので普及の可能性が高いと考えられる。
  2. 花柄がやや軟らかいので露地栽培の場合は支柱、ネット張り等の対策を行う。
図表1 214880-1.gif
図表2 214880-2.gif
図表3 214880-3.gif
カテゴリ 害虫 グラジオラス 新品種 品種

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