タイトル |
促成栽培用イチゴ新品種「栃木15号」 |
担当機関 |
栃木県農業試験場 |
研究期間 |
1993~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
女峰に比べて大果・多収で品質が安定して優れ、さらに栽培し易いなどの特性を有する促成栽培に適した、イチゴ新品種「栃木15号」を育成した。
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背景・ねらい |
栃木県のイチゴ栽培は「女峰」の促成栽培が主体で、収穫は11月から翌年5月頃まで長期にわたり行われているが、収穫後半に小玉果の発生割合が多くなったり、食味が低下するなどの傾向がみられ、生産・消費の両面からこれらの改善がなされた品種の育成が強く望まれている。そこで、これらの要望に応えるため大果・多収で品質が優れるイチゴ新品種を育成する。
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成果の内容・特徴 |
- 育成経過
1990年に、多収である久留米49号と大果で品質が優れる栃の峰を交配し、その中から1991年に90-12-25の系統を選抜した。1992年に特性検定試験を行い、大果で食味がよく収量性も高いことが認められたので、1993年に系統名を栃木15号とし、現地適応性を確認して1994年に品種登録を出願した。
- 特性
1)生育特性:草姿は立性で、葉は厚く、濃緑色で大きくやや丸みを帯び上にやや湾曲する。草勢は強くランナー発生は旺盛であるが、頂花房での着果数は14、15花程度と女峰より少ない。 2)花芽分化時期は女峰と同程度で、促成栽培に適する品種である。 3)果実特性:果実は平均15g程度の大果で、果形は円錐形、果皮果肉とも硬く日持ち性に優れる。糖度は高く酸度はやや低く多汁質のため食味は極めて良い。 4)収量性:収量性は高く安定しており、促成栽培での収量は株当たり500g以上(4月まで)得られる。
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成果の活用面・留意点 |
- 草勢が旺盛なので、ジベリレンや電照処理は特に必要ない。
- 炭そ病等に対する耐病性は女峰と同程度であるので、同様な防除対策を行う。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
いちご
新品種
品種
防除
良食味
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