タイトル |
スイートコーンと葉根菜類との混・輪作技術 |
担当機関 |
東京都農業試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1995 |
背景・ねらい |
国連の「環境と開発に関する委員会」において、「持続可能な開発」が提唱されて以来、農業分野でも環境への負荷が少なく、将来的にも持続性の高い栽培方法(持続型農業)の開発が強く求められるようになってきた。 本試験ではそれらの理念を反映させるとともに、宅地化の進む都市農業の活力を高めるため、収益性の向上と環境保全に配慮した持続的な作付体系の確立をめざした。
|
成果の内容・特徴 |
- 主な作付け概要は次のとおりである。春先に4穴(規格No9415等)の有孔マルチを敷き、マルチ両側の有孔部には1穴おきにスイートコーンを、中央の2列にはホウレンソウを播種し、通路部にはマリーゴールド(アフリカントール等)を播種する。スイートコーン収穫後の株は抜き取らず地上20cm程度の位置で切除する。そして、秋作にはスイートコーンの株と株の間の有穴部にダイコン等を播種するといった一連の作付け様式である(表1)。
- 栽培の特徴としては、1)土壌消毒は行わない。2)一度敷いたマルチフィルムに3種以上の野菜を作付ける。3)混作により虫害(キタネグサレセンチュウ)や雑草(特にマルチ内)の発生を抑制させる。4)スイートコーンやマリーゴールドの茎葉は通路部に有機物の補給としてすき込みを行う。5)5年間行った結果、本作付は、毎年安定した収量が得られ持続性の高いこと等があげられる。
- 栽植様式において、株間はマルチの規格から30cm(葉菜類以外)となるが、通路部はハンマモア等の管理機を利用するうえで80~85cmを必要とする。よって、スイートコーンとダイコンの栽植密度は10a当たり約4300~
4440株となる。
- 施肥は、元肥を主体とし、10a当たり堆肥を2t、緩効性被覆肥料(14-12-14)の100日タイプを100Kg、同270日タイプを50Kgと化成(8-8-8)を100kg施用する。なお、ダイコンの葉色が淡い場合には、追肥としてマルチ中央部に化成を10a当たり窒素成分で3kg程度を施用する。
|
成果の活用面・留意点 |
- スイートコーンの生育を安定させるためには、葉菜類の適期収穫に努める必要がある。
- 本技術は、露地野菜農家に広く適用できるばかりではなく、市民農園等でも応用できる。
|
図表1 |
|
図表2 |
|
図表3 |
|
図表4 |
|
図表5 |
|
図表6 |
|
カテゴリ |
肥料
病害虫
雑草
施肥
だいこん
土壌消毒
播種
ほうれんそう
マリーゴールド
輪作
|