ファレノプシスの高冷地栽培

タイトル ファレノプシスの高冷地栽培
担当機関 山梨県総合農業試験場
研究期間 1994~1994
研究担当者
発行年度 1995
要約 ファレノプシスは高冷地で育苗すると、夏冷涼であるため生体重が著しく増加する。特に地下部の生育は促進され、株は充実する。また、開花は促進され、葉の形状が丸葉になるため、施設占有面積が少なくなる。
背景・ねらい ファレノプシスは高温性のランと言われ温暖な気候の平坦地で生産されている。ファレノプシスの花芽分化は、18~20℃の温度に一定期間遭遇することが必要で、夏期高温になる平坦地の既存産地で周年出荷する場合は、開花促進の手段としてヒートポンプ等を用いた冷房処理が不可欠である。近年、本県の八ヶ岳山麓・富士山麓等の高冷地で、夏期冷涼な気象条件を利用し、無冷房周年生産をねらいに育苗からの一貫生産が行われ始めた。ファレノプシスの栽培については平坦地を対象に数多くの研究がされているが、高冷地での栽培に関しては試験研究されていない。このため、生産上最も重要である苗生産について、高冷地での栽培が生育に及ぼす影響を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 高冷地は平坦地に比べ夏期の施設内温度は最高気温で3~7℃、最低気温で2~3℃低い。
  2. 高冷地で栽培すると平坦地で栽培した苗と葉数は変わらないが、生体重は著しく増加し、株の充実が図られる。
  3. フラスコ出し後9ヶ月の苗でも高冷地で育苗する事により、開花は早まり、初花でも7輪以上の着花が見られる。
  4. 葉の形は平坦地で栽培した苗と比べ葉長が短く、幅が長くなり、丸葉になる。施設の面積当たりの鉢数が多くなり、輸送性に優れる。
成果の活用面・留意点
  1. 八ヶ岳山麓では標高約700m~1000mの地域に適応する。
  2. 冬期は施設の保温を充分にする。
図表1 214904-1.gif
図表2 214904-2.gif
図表3 214904-3.gif
カテゴリ 育苗 出荷調整 ヒートポンプ 輸送

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