キク「秀芳の力」の新しい優良系統を選抜

タイトル キク「秀芳の力」の新しい優良系統を選抜
担当機関 愛知県農業総合試験場
研究期間 1988~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 電照ギクの主要品種「秀芳の力」の新しい優良系統を選抜した。この選抜系統(№61)は、従来の愛知県選抜系統(№51)に比べると、やや開花が遅く、茎の伸長性はやや劣るが、花径が大きく、茎葉のボリュームが優れる。長日下における花芽分化節位は大差ない。
背景・ねらい 当県では「秀芳の力」の系統を収集し、昭和61年に優良系統を選抜した。この選抜系統(№51)は、早生で低温開花性を有し、抱え咲きで盛り上がって咲き、満開になっても整った花型を保つ点が特徴であり、県内で生産される「秀芳の力」の90%以上はこの系統に置き換わっている。しかしながら、茎葉のボリュームにやや欠けるきらいあり、この点に対する改善策が要望されてきた。そこで、再度県内産地より優良と思われる株を収集し、切り花としての品質は従来の系統に遜色なく、茎葉のボリュームが優れる新系統を選抜する。
成果の内容・特徴
  1. 新系統№61は、対照系統と比較すると1~2日開花が遅れる(表1、表2)。
  2. 新系統№61は、11月開花における茎の伸長性が他の系統よりやや低い(表1)。
  3. №15,55,58,61は対照系統より花径が大きくなり、№60,61は対照系統より花重が重く、№15,60,61系統は90cm調整重において対照系統より重い(表1)。
  4. 花の品質では、対照系統より優れたものは見いだせなかったが、№55,58,61系統は切り花として十分な品質である。№15は若干花弁が乱れ、№60は抱えの程度が十分でない(表1、表2)。
  5. №61及び対照系統は、他の系統より長日下における花芽の分化節位が低い傾向である(図1)。
  6. 以上の結果、新系統№61は作型によっては対照系統より茎の伸長性に劣る傾向が認められるが、花が大きく、茎のボリュームに優れるので、総合的には対照と同等以上である。
成果の活用面・留意点 今回の選抜で優良と認められた新系統№61は、大規模栽培での特級品率等生産力については未検討である。次年度に実施する生産現地での拡大展示ほにおける市場評価等の結果を踏まえて、栽培管理上の留意点をとりまとめる。
図表1 214919-1.gif
図表2 214919-2.gif
図表3 214919-3.gif
カテゴリ きく 栽培技術 品種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる