タイトル |
少雪寒冷地の機械収穫桑園に適する桑品種 |
担当機関 |
群馬県蚕業試験場 |
研究期間 |
1994~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
少雪寒冷地において安定多収を示し、条桑収穫の機械化に適する桑品種は「あおばねずみ」である。また、春1回伐採を繰り返す収穫形式の桑園には、古条長が短く効率的な機械収穫が可能な「ゆきしのぎ」が適性を示す。
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背景・ねらい |
群馬県の中山間地(少雪寒冷地)は、圃場の立地や気象条件が厳しいことや、本地域に多く栽植されている改良鼠返の品種性状が機械収穫に適さないことなどから機械収穫桑園の普及が遅れている。そこで、少雪寒冷地において多収性、耐病害性、良葉質を示すとともに効率的な機械収穫が可能な桑品種を選定し、採桑作業の機械化と土地生産性の向上を図る。
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成果の内容・特徴 |
少雪寒冷地では、桑の生育期間が短いことから春蚕期に年1回伐採を行う場合があり、春専用収穫形式の機械収穫桑園には「ゆきしのぎ」が適性を示す品種である。「ゆきしのぎ」の収量は改良鼠返と同程度であるものの(図2)、春蚕期収穫時の古条長が短いため、年1回伐採を繰り返す場合にも効率的な機械収穫が可能である。(表)
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成果の活用面・留意点 |
- 「あおばねずみ」は葉の硬化がやや早く、秋季において葉質が低下する場合があるので、晩秋蚕期は4齢期から5齢期前半に収穫する。
- 「ゆきしのぎ」は萎縮病に弱いため、萎縮病の発生が多い所では栽植を避ける。また、本品種は枝条がやや展開する傾向があるため畦間を0.8~1.0m程度に狭くし、枝条の展開を栽植方法等で抑制する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
萎縮病
機械化
桑
多収性
中山間地域
品種
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