タイトル |
家畜舎などで使われているIGR剤の蚕に対する影響 |
担当機関 |
群馬県蚕業試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
トリフルムロン剤は、蚕に対して、脱皮阻害により成長不良や脱皮不能を引き起こした。また、ピリプロキシフェン剤は、5齢期間が延長したり、不吐糸蚕・不結繭蚕が現れた。
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背景・ねらい |
家畜舎などにおけるハエや蚊の防除には、トリフルムロン剤やピリプロキシフェン剤などの昆虫成長制御剤(IGR)が使用されている。IGR剤の蚕に対する毒性は強く、養蚕地域での事故が懸念される。そこで、養蚕地帯におけるIGR剤の安全使用のために、2種類のIGR剤の蚕に対する毒性について調査する。
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成果の内容・特徴 |
- トリフルムロン剤(ヨモペット)を散布した桑葉を食べた蚕は、脱皮不能、脱皮後成長不良などの症状を示し、60日以上の長期間の毒性を示す。
- ピリプロキシフェン剤(スミラブ)を散布した桑葉を食べた蚕は、5齢期間の延長、不吐糸、不結繭などの症状を示し、トリフルムロン剤よりもさらに強い毒性を示すまた、少量散布による残毒性は120日以上である。
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成果の活用面・留意点 |
- IGR剤は蚕に対して毒性が強く、長期の残毒性を持つものが多いので、養蚕地域での使用に当たっては十分に注意し、なるべく飛散しない方法で使用する。特にピリプロキシフェン剤は残毒性が強いので、使用時には養蚕農家と話し合う。
- IGR剤が桑園に散布した可能性がある場合は、その桑園の桑は使用しない。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
カイコ
桑
防除
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