ピーマンのTMV抵抗性遺伝子L3を打ち破る新系統の発生

タイトル ピーマンのTMV抵抗性遺伝子L3を打ち破る新系統の発生
担当機関 茨城県農業総合センター
研究期間 1995~2003
研究担当者
発行年度 1995
要約 茨城県鹿行地方(南東部)で、タバコモザイクウイルス(TMV)抵抗性遺伝子L3を導入したピーマン品種にモザイク症状が出現した。その病原ウイルスは、従来のトウガラシ系統(TMV-P)と異なる新系統であることが判明した。
背景・ねらい 全国のピーマン栽培圃場ではTMV-Pによるモザイク病が多発している。Capsicum属が保有する4種類のTMV抵抗性遺伝子L1-L4の内、TMV-Pに抵抗性を示すL3遺伝子導入ピーマンの試験栽培が現地圃場で始められたが、モザイク症状が発生した。この病原ウイルスとTMV-Pとの相関を比較検討し、今後の対策に資する。
成果の内容・特徴
  1. TMV抵抗性遺伝子L3を導入したピーマン品種の罹病葉から長さ約300nmのTMV粒子が観察された。
  2. TMV-Pと新分離株の血清型は同じである(図1)。
  3. L3遺伝子をホモに持つCapsicum chinenseに対して、TMV-Pは局部感染し、新分離株は全身感染する(表1、図2)。
  4. 新分離株の外被タンパク質領域の塩基配列は、TMV-Pと核酸で5塩基、推定アミノ酸で2残基異なっていたが、C.chinenseに全身感染するイタリア分離株(PMMV-I)の変異箇所とは違っていた(図3)。
  5. 以上の結果から、新分離株はTMV抵抗性遺伝子L3を打ち破る新系統であることが判明した。
成果の活用面・留意点
  1. Capsicum属のTMV抵抗性遺伝子L4導入栽培品種育成のための選抜用ウイルスを提供できる。
  2. C.chinenseへの汁接種試験により、L3遺伝子を打破する新系統を判別することができる。
図表1 214981-1.gif
図表2 214981-2.gif
図表3 214981-3.gif
図表4 214981-4.gif
カテゴリ 病害虫 抵抗性 抵抗性遺伝子 とうがらし ピーマン 品種 モザイク症

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