幼植物の銅耐性を利用した土壌中銅濃度の簡易推定

タイトル 幼植物の銅耐性を利用した土壌中銅濃度の簡易推定
担当機関 群馬県農業試験場
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 幼植物の銅耐性は、種により大きく異なる。この違いを利用し、ノザワナ、陸稲、トウモロコシ、ギニアグラスをほ場の畝間等の空いている部分に播種し、生育状況を1ケ月程度観察することにより土壌中の銅濃度を概略的に推定できる。
背景・ねらい 有機物施用、農薬散布、公害等で土壌に重金属が負荷される場合があるが、重金属は土壌診断項目になくモニタリングできないため、多量蓄積をおこしやすい。そこで、作物の銅耐性の違いに着目し、農家自身でできる幼植物による概略的な土壌中銅濃度の推定方法の開発を試みた。
成果の内容・特徴
  1. 幼植物の銅耐性
    表1の土壌を供試し、1ケ月程度作物を栽培した。作物中の銅濃度は地上部に比べ地下部で高く、地上部地下部とも土壌中濃度の上昇に伴って高まったが、その程度は作物種により大きく異なっていた(図2)。幼植物地上部の生育量はその銅濃度と負の相関があった(図3)。その結果土壌中の銅濃度と生育量の関係は図1のようになった。
  2. 土壌中銅濃度の推定
    ほ場の畝間等の空いている部分にノザワナ、陸稲、トウモロコシ及びギニアグラス1ケ月程度少量栽培する。その間の生育状況を観察し、図4の区分と比較して概略的な土壌中の銅濃度(0.1規定塩酸抽出)を求める。
成果の活用面・留意点
  1. 幼植物の生育可能な時期に、肥料欠乏にならない程度の施肥をして栽培する。
  2. 他の障害原因との判別
    必ず地下部の状態を確認する。リン酸過剰による葉の黄化の場合は、根は健全である。アルミニウム過剰による根の障害は土壌pH5以下でおこる。
  3. 幼植物による推定で高濃度の場合は、土壌分析で確認する。
図表1 215004-1.gif
図表2 215004-2.gif
図表3 215004-3.gif
図表4 215004-4.gif
図表5 215004-5.gif
カテゴリ 肥料 病害虫 あぶらな 施肥 とうもろこし 土壌診断 農薬 播種 モニタリング 陸稲

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