タイトル |
ニラのセル成型苗利用による機械移植法 |
担当機関 |
栃木県農業試験場 |
研究期間 |
1994~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
ニラのセル成型苗の育苗法及び機械移植法として、育苗培地はPG培養土やスーパー子床が適し、施肥管理は園試処方1/4倍液を1日4~6回施用することにより、播種後60日前後で機械移植適した草丈15cm程度の苗を育成できる。またセル成型苗の全自動機械移植は従来の手植の1/30と極めて省力的で、収量性も慣行栽培とほぼ同じである。
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背景・ねらい |
本県のニラは430㌶ほど作付けされ、秋冬どりから夏どりまで周年的に生産されており、県中北部を中心に増加傾向にあるが、生産者の高齢化、女性化や後継者不足等から、省力化が大きな課題となっている。そこで、省力化が期待できるセル成型苗を利用した全自動機械移植法を確立するため、セル成型苗の育苗法及び機械移植が生育・収量・品質に及ぼす影響を検討した。
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成果の内容・特徴 |
- セル育苗における培養土の種類はPG培養土の適応性が高く、セルトレイの大きさは苗の生育や育苗面積、定植本数等を考慮すると448穴トレイで1穴3粒が適播種量であった。
- セル育苗における施肥管理は園試処方1/4倍液を毎日、毎回(1日4~6回0.8リットル/m21回)施用することにより、は種後60日前後で草丈15cm程度で機械移植に適する苗が育成できた。
- 全自動移植機の植付株率は、1日2回潅水施肥区で96%とやや低かった他は98%以上と高い植付精度を示し、移植作業時間も10a当たり1.2時間前後で、手植及び従来の半自動移植機より作業能率が大幅に向上した。
- 定植時の苗はセル苗と慣行苗では大きな差が認められたが、10月中旬にはほぼ同じような生育となり差は認められなくなった。
- 収量は、セル育苗・機械移植区が、慣行区と比しほぼ同じかやや多収を示し、施肥潅水回数では1日4~6回区が多く、植溝の有無では植溝有区がやや優れ、葉幅も同じ傾向を示した。
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成果の活用面・留意点 |
- 高能率な全自動移植機なので共同利用により低コスト化が図れ、大幅な省力と規模拡大ができる。
- セル育苗に当たっては根鉢形成等から隔離床育苗で、省力的な潅水施肥装置が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
育苗
規模拡大
栽培技術
省力化
施肥
低コスト
にら
播種
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