タイトル |
被覆資材によるマメハモグリバエ成虫の侵入抑制 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
マメハモグリバエ成虫の施設内への侵入抑制のため、目合い1.0mm以下の寒冷紗による開口部被覆及び紫外線カットフィルムの全面被覆は、きわめて効果が高い。また、これらを組合せることにより、さらに効果を高めることができる。
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背景・ねらい |
愛知県では1991年の春ごろからトマト、キクを中心にマメハモグリバエによる被害が多発している。本種は寄主範囲がきわめて広いうえに、多くの薬剤に対して感受性が低く、また、登録薬剤が少ないため難防除害虫となっている。そこで薬剤以外の防除法として、寒冷紗及び紫外線カットフィルム被覆により成虫の侵入抑制を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 開口部の寒冷紗被覆は、本種の施設内への侵入を効率的に抑制することができ、その効果は目合い1.0mm以下で高く、特に目合い0.5mmでは侵入は認められない(表1)。
- 紫外線カットフィルムの全面被覆は、本種の施設内への侵入を効率的に抑制することができ、その効果は、被覆12日後の幼虫及び幼虫脱出痕数を一般農業用ビニールの1/5に抑える(表2)。
- 開口部の寒冷紗被覆と紫外線カットフィルムの全面被覆を組合せることにより、さらに侵入抑制効果は高まる(表3)。
- 開口部の寒冷紗被覆は、施設内の温度を目合い0.8mm、1.0mmともに無被覆に比べ、最高で2℃上昇させ、湿度を最高で目合い0.8mmで5%、目合い1.0mmで1%上昇させる(表4)。
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成果の活用面・留意点 |
- 紫外線カットフィルムは、ミツバチの訪花行動に影響したり、ナスの色づきを悪くさせるので、これらの施設での利用には留意する。
- 開口部の寒冷紗被覆は、施設内の温度、湿度を上昇させるので、開口部を多めにとるなど換気に気をつける。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
害虫
きく
トマト
なす
防除
ミツバチ
薬剤
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