タイトル |
黄色粘着トラップ及び有効積算温度を用いたチャノキイロアザミウマの幼虫発生時期の予測 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
自然仕立て茶園では、10cm四方の黄色粘着トラップをうね間の葉数の多い高さに設置することにより、チャノキイロアザミウマの発生消長を効率良く把握することができる。また、有効積算温度から次世代の幼虫発生時期を予測することができる。
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背景・ねらい |
自然仕立て茶園において新芽を加害する重要害虫チャノキイロアザミウマの簡易な発生消長把握法として黄色粘着トラップの利用を図るとともに、防除適期判定法確立のため有効積算温度を用いた幼虫発生時期の予測法について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 自然仕立て茶園のチャノキイロアザミウマは、うね間に設置した黄色粘着トラップでは、葉数の多い高さで最も多く捕獲される(図1)。
- 10cm四方と20cm四方の黄色粘着トラップの捕獲効率に大差は無く、同様の発生消長が得られるため、取り扱いの簡便な10cm四方がモニタリングにはより実用的である(図2)。
- 読みとり法で調べた幼虫と黄色粘着トラップで調べた成虫のそれぞれの発生ピークは交互に出現する傾向が認められ、自然仕立て茶園においてチャノキイロアザミウマは規則的な周期をもって世代交代を繰り返していると考えられる(図3)。
- 黄色粘着トラップの成虫発生ピーク開始日から読みとり法の幼虫発生ピーク開始日までの卵発育有効積算温度の世代間のばらつきは小さく、また年次間差も小さい(表1)。そのため、黄色粘着トラップで成虫発生消長を把握することにより、次世代の幼虫発生時期を有効積算温度から予測することができる。
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成果の活用面・留意点 |
防除適期の予測は、平均気温から算出すると7月は成虫発生ピーク開始日から13~14日後、8月は13日後となるが、防除は幼虫発生ピーク前の増加期に行うのが適切であるため、読みとり法で幼虫密度の高まりを確認してから行うこと。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
害虫
茶
防除
モニタリング
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