タイトル |
天敵・天然物資材を利用した茶病害虫の総合防除体系 |
担当機関 |
三重県農業技術センター |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
薬剤抵抗性ケナガカブリダニ(天敵)、BT剤、除虫菊剤等(天然物資材)、二番茶後の整せん枝(耕種的防除)を利用した総合防除体系により、現行の生産性を維持しながら、化学合成農薬による防除回数を慣行の30%に減らすことができる。
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背景・ねらい |
クリーンな茶に対する消費者のニーズは大きく、また、環境への負荷にも配慮した茶病害虫の防除体系の確立は緊急の課題である。化学合成農薬による防除を最小限にとどめた防除体系を組み立てるため、生産性は現行水準を確保しながら、天敵、天然物資材(天然物質から抽出、調整した資材)、耕種的防除法を利用した茶病害虫の総合的防除体系を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 薬剤抵抗性ケナガカブリダニ(農水省野菜・茶業試験場系統)を10a当たり5,000頭放飼することにより、合成ピレスロイド系殺虫剤等の農薬散布条件下でもカンザワハダニの発生量を効果的に抑制することができる。(図1)
- 天然物資材(BT剤、除虫菊剤、銅剤)を適切に使用することによりチャノコカクモンハマキ、チャノミドリヒメヨコバイ、炭そ病を慣行防除剤(化学合成農薬)と同程度に防除できる。(表1)
- 二番茶後に整せん枝を行うことにより三番茶芽での炭そ病の発生を抑制できる。(表2)
- 天敵、天然物資材、耕種的防除を組み組み込んだ茶病害虫の総合防除体系により化学合成農薬の散布回数を30%にすることができる。(表3)
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成果の活用面・留意点 |
- ケナガカブリダニは低温期(気温20℃以下)には活動が鈍るので、カンザワハダニの越冬密度が高い場合は4月上旬に殺ダニ剤の散布が必要である。
- 二番茶後の整せん枝は夏期に高温・乾燥が予想される年は浅めに行う。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
害虫
乾燥
くり
茶
抵抗性
農薬
防除
薬剤
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