乳量水準別の乳牛の起立、採食、反すう、横臥行動

タイトル 乳量水準別の乳牛の起立、採食、反すう、横臥行動
担当機関 群馬県畜産試験場
研究期間 1995~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 牛舎において乳牛の行動を調査したところ、乳量水準により、採食、反すう、起立、横臥の行動に違いがみられ、また1日の行動形態を経時的にみると、給餌及び搾乳などの人為的作業がこれらの行動に影響していた。
背景・ねらい フリーストール・ミルキングパーラ方式では、これまでの個体管理方式と異なり、乳牛の行動特性と牛群管理特性を解明する必要がある。
そこで、これらの基礎データーを得るため、春、夏、秋、冬の各季節に、乳量水準の異なる牛を用いて、つなぎ牛舎での行動調査を実施した。
成果の内容・特徴 乳量水準別に4区(D区:乾乳牛、L区:乳量15~20Kg、M区:乳量30~35Kg、H区:乳量40Kg以上、各区2頭)に分け、採食量、飲水量、排糞量を測定し、同時にVTRで48時間記録後、採食、反すう、起立、横臥行動を調査した。
なお、D区は乾草のみの2回の制限給餌とし、またL、M、H区は、同じTMRメニューで10%残飼が残る量を、4回に分け定時に給与した。
また、今回は要因が多くなるため季節別の集計は除いた。
  1. 乳量水準が高くなるほど、メタボリックボディサイズ(MBS)当たりの乾物摂取量は増加し、H区が最も多かった。
    また、飲水量、排糞量も乳量が多いほど増加した。D区は制限給餌のため乾物摂取量が低く、また飲水量も少なかった。(表1)
  2. 一日の平均採食回数・時間および起立回数・時間は、制限給与のD区を除いて、乳量水準が高くなるほど多くなり、H区は頻繁に起立して採食行動を行っていた。(表2)
  3. 4回定時給与中、新鮮な飼料を給与した11時頃に、長い採食行動が観察され、H、M区では50分を越えた。D区も2回の飼料給与後の採食時間が長かった。(表2)
  4. 起立開始時刻は、L、M、H区で残飼が取り去られ新鮮な飼料が給与される10:00~12:00が多く、D区も飼料給与がある8:00~10:00、16:00~18:00が多かった。(表3)
  5. 横臥開始時刻は、L、M、H区において朝の搾乳(7:30~8:00)後8:00 ~10:00と夕方の搾乳(17:00~17:30)後18:00~20:00に多く見られた。(表3)
成果の活用面・留意点
  1. 高泌乳牛における行動特性が明らかとなり、乳牛の健康管理モニタリング等に活用できる。
  2. 各区各季節の供試頭数が2頭と少ないため、群管理に用いる場合には、頭数を増やして調査をする必要がある。

図表1 215086-1.gif
図表2 215086-2.gif
図表3 215086-3.gif
カテゴリ 乳牛 モニタリング

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