タイトル |
鶏ふん堆肥の成型適性 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1996 |
要約 |
ツインダイス式成型機における鶏ふん堆肥の成型には、作業性の観点から堆肥の水分含量は20~25%、粒径は4~8mmが優れる。成型堆肥の斉一性、平滑性、破断強度、耐久性は、堆肥の粗繊維含量の増加、粗灰分含量の減少にともない向上する。
|
背景・ねらい |
家畜排泄物を資源変換し利活用することは、環境保全の観点から重要であり、堆肥化技術は一応の完成をみたといわれている。しかし、現実には流通、施用上の諸問題が堆肥化利用の進展を妨げている。堆肥の利用促進を阻害する要因の1つに輸送性、散布適性等のハンドリングの悪さがあげられる。そこで、鶏ふん堆肥を用いて、広域流通が可能な高付加価値資材を製造する目的で、デイスクペレッター方式のツインダイス式成型機を使用して、成型適性、成型堆肥の物理的性状について検討した。(図1)
|
成果の内容・特徴 |
- 作業性、製品の斉一性、表面性状の平滑性、破断強度、耐久性の観点から、原料堆肥の水分含量は20~25%が適している。(表1)
- 作業性の観点から、処理方法では急速発酵処理が最も優れ、以下攪拌発酵処理、攪拌乾燥処理の順になった。また、攪拌発酵処理、攪拌乾燥処理では、原料堆肥の粒径は4~8mmが優れ、8mm以上のものは破砕4~8mmに破砕することにより、作業性、斉一性は改善される。(表2)
- 原料堆肥の粗灰分の減少、粗繊維の増加とともに成型堆肥の平滑性、破断強度、物理的刺激による耐久性は向上する。(表3)
|
成果の活用面・留意点 |
- 鶏の飼養管理方法、鶏ふん処理方法及び処理条件等により、堆肥の成分、形状が異なるが、成型を考慮した場合、鶏ふん処理過程において水分調整をすることが望ましい。
- 成型堆肥を長期保存する場合、吸湿、カビの発生による品質劣化が予想されるため、成型後、通風乾燥または天日乾燥し、ビニール袋に密封することが望ましい。
- 発酵処理過程の水分調整に使用するおがくず、もみがら、ゼオライト等の副資材の種類、量により成型適性、成型堆肥の物理的性状の変化が予想されるため、副資材使用時には注意が必要である。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
図表4 |
 |
カテゴリ |
乾燥
高付加価値
飼育技術
鶏
輸送
|