かきのコンテナ栽培の用土

タイトル かきのコンテナ栽培の用土
担当機関 岐阜県農業総合研究センター
研究期間 1995~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 かきのコンテナ栽培の用土は、安価、再現性及び管理性から川砂100%で、用土量40Lが適当である。
背景・ねらい かき栽培の収益性を向上させるには、栽培管理の省力化によるコストの低減と10a当たり収量を増加させることが大きなポイントとなる。
この課題を解決する手法として低樹高栽培が有望であることから、コンテナに栽植して根域を制限する方法(コンテナ栽培)による低樹高化について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 用土量と生育の関係では、樹幹の肥大率は40L以上では大差なく、安定している。(表1)
  2. 用土量と着果数の関係では、40L以上では早く多収となる。(表1)
  3. 用土の種類と生育の関係では、川砂を用土に用いると樹幹の肥大率が安定し優れる。(表2)
  4. 用土の種類と着果数の関係では、川砂を用いると早く多収になる。(表2)
  5. 果実の品質は40Lで80L及び120L並の成果が上げられる。(表3)
  6. 以上の結果、コンテナ栽培には用土の種類では川砂が、容量では40Lが適している。
成果の活用面・留意点
  1. 混合用土は1,600円/20Lと高価であるが、川砂は50円/20Lと安価であり、石灰岩質の少ない川砂が良い。
  2. 用土量10~20Lでは地温の変動が大きくなるが、40L以上ではその心配はない。また風による倒伏も心配ない。ただし、移動性を考えると40Lまでが1人で動かす限界である。
  3. 品種は「前川次郎」が大果生産、前進収穫でも障害が少なく、市場価格も安定して高い。
  4. ピンチを行えば20果/コンテナは可能である。700~1000コンテナ/10aで、14000~20000果/10a収穫可能である。
  5. 接木苗を使えば、3年目から4,000果/10aは可能である。
  6. 窒素は2~8月で定期的に十分施用する。施用量は12g/コンテナ・年とする。また、窒素流亡しやすいため2~3週間毎に施用することが望ましい。
  7. 畑土は「水道」ができ、その部分しか根は生育しないが、川砂は水が散るため全体にネット状の根毛が発達し、養水分の吸収がよく、地上部が生育旺盛となる。また、川砂は畑土に比べ水持ちがよく落水が少ない。1日3~4回のかん水を行えば、土中の空気の入れ替えも行える。
  8. ハウス栽培を行えば、水分及び養分の制御がより完全に行えるので、高品質果実生産が可能である。
  9. 反射フィルムをコンテナ上に敷設すると、光合成が促進され、地温上昇を抑制して果色の発現が促される。
    10.コンテナの移動は、プロパンボンベ移動用の二輪車が2万円位の安価で便利である。
    11.イニシャルコストは原材料及び灌水施設等で84万円/10a必要となが。3,000kg/10a生産し10月に販売できれば、慣行栽培より2倍以上の収入となる。
図表1 215144-1.gif
図表2 215144-2.gif
図表3 215144-3.gif
カテゴリ かき コスト 栽培技術 シカ 省力化 低樹高 品種

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