タイトル |
大型野菜集選果場の利用効果と産地の動向 |
担当機関 |
千葉県農業試験場農業経営研究室 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
大型野菜集選果場は収穫期の省力化に有効である。一方、新たに発生する出荷経費を補うためには規模拡大が図られているが、規模拡大は大規模よりもむしろ中規模、小規模農家に多かった。
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背景・ねらい |
野菜作で出荷調製労力の不足が問題となっており、大型集出荷施設が生産者と産地に及ぼす影響を探るため、1994年に竣工したJA旭市集出荷センター(フレッシュ・グリーン)について、集出荷場建設前後の作業時間、経営、生活の変化をアンケートにより調査し、また農協の出荷状況及び農家の出荷作業調査を行った。
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成果の内容・特徴 |
- アンケート調査
集出荷場建設前の収穫時間・調製時間は4時間29分・4時間02分、建設後は4時間26分・1時間32分で、調製時間が大幅に減少している(表1)。施設の規模拡大を行っていた農家は9戸、予定している農家は13戸で中~小規模の農家が主となっており、これら農家の家族労働力は平均して3人である。表2からこうした農家は規模拡大後の適正規模を1100坪程度と考えていることが推察される。
- 出荷データ及び施設面積
農協が把握している戸別・年次別の作付け計画から1992年以降施設面積を拡大した農家を規模別に比較した。1050坪未満の中~小規模層の生産者に規模拡大が進んだことがわかる(表3)。
- 生産者出荷作業調査
供用開始前後で収穫・選果作業の調査を行い変化を調べた。A農家で 1)選果(経営主の母の仕事)がなくなったため家族労働が1人減となり、2)収穫期間の雇用2人を1人半日に減らし、3)10時と3時の休憩時間が長くなっている。B農家では、1)葉欠きは家族3人の作業であったが1人または2人作業となっており、2)両親は午前の収穫作業だけとなっている。
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成果の活用面・留意点 |
今後新規に大型集出荷場を建設する際の資料とするが、生産者が行っている選別・調製・箱詰め作業を代替できる集出荷場を前提とする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
規模拡大
経営管理
出荷調整
省力化
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