女性・高齢者の稲作労働実態と今後の労働ニーズ

タイトル 女性・高齢者の稲作労働実態と今後の労働ニーズ
担当機関 三重県農業技術センター経営部
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1996
要約 女性・高齢者の稲作労働実態は、耕起、防除等で女性の作業従事割合が低く、年齢階層別では75歳程度まで一様に稲作に従事している。女性は水稲より、興味・楽しさが大きい野菜・花き栽培等への従事を望んでいる。
背景・ねらい 農業従事者の減少や高齢化への対応は、中高齢者の存在を十分考慮した現実的な農業振興が必要であると考えられる。このため、農村の中高齢者の稲作労働実態と今後の方向を50歳から75歳までの男女に対するアンケート調査を通じて明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 中高齢者(50歳以上)の稲作労働実態と男女比較
    • 稲作作業への従事は、男性では「耕起」・「育苗」・「田植」・「防除」・「除草」・「畦草刈」・「収穫」・「乾燥調製」等概ね全ての作業に従事している。一方、女性では「耕起」は補助作業がほとんどないこともあって従事割合が非常に低く、「防除」・「乾燥調製」への従事も比較的低い。しかし、稲作作業全体として50歳以上の中高齢者の女性も労働面においてかなりの重要性を持っている。(図1)
    • 年齢別従事割合の差は比較的少なく50~75歳までほぼ一様に従事していることから、かなり高齢まで稲作従事は可能と判断される。
  2. 中高齢者(50歳以上)の今後の農業展開方向と男女比較
    • 女性は「露地野菜」、「花き」、「朝市・青空市」への従事希望が高く、こうした女性のニーズを取り入れた営農形態の推進が必要である。一方、男性は今後の希望が「特にない」・「稲作の維持」の割合が高く、この点で特に女性のニーズと異なった。しかし女性同様「露地野菜」への意欲は比較的高く、男女を通じた推進品目としては「露地野菜」が最適と考えられる。(図2)
    • 年齢別の従事希望の差は少なく、50歳以上の農業者の考えには同質性がある。
    • 農業に対しては「楽しさ・興味」が最も重要な要素と考えており、次に「軽作業・省力化」「経費がかからない」等で「高所得」への要求は最も少ない。(図3)
成果の活用面・留意点 女性・高齢者でも操作可能な機械の開発による軽作業・省力化を進める他、「楽しさ・興味」に対する重要度の高さから、野菜・花き栽培、朝市・青空市等の推進が必要である。
図表1 215156-1.gif
図表2 215156-2.gif
図表3 215156-3.gif
カテゴリ 病害虫 育苗 乾燥 くこ 省力化 除草 水稲 防除

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