雇用管理の特徴と留意点

タイトル 雇用管理の特徴と留意点
担当機関 農業研究センター
研究期間 1996~1997
研究担当者
発行年度 1996
要約 雇用管理を「人間関係管理・動機付け」、「労働条件管理」、「作業者管理」の3つの側面から整理するとともに、雇用導入経営の雇用管理に関する実態調査結果から、経験則に基づく雇用タイプ別の雇用管理の特徴と留意点を提示した。
背景・ねらい 経営発展を図ろうとする大規模経営は、今日、経営規模の拡大や加工部門の導入、消費者への直接販売など新たな経営戦略に取り組んでおり、そこでは雇用労働力の導入が重要な条件となってきている。しかし、雇用導入効果を発揮していくためには適切な雇用管理が不可欠である。そこで、雇用導入経営の雇用管理の実態把握を基に合理的な雇用管理のための留意点を整理し、経営者の経営管理能力の向上や関係指導機関の経営指導の際の参考情報として提供する。
成果の内容・特徴
  1. 合理的な経営管理の際のノウハウを経験則として構築していくことを目的として、千葉県において雇用労働力を導入している経営48事例の雇用管理の実態を把握した。
  2. 人間関係管理・動機づけにおいて多くの事例に共通する特徴は、雇用者とのコミュニケーションを図ることにあるが、被雇用者が増加するにつれて研修などの方法で動機付けがなされ、さらに常時雇用が導入されると、経験や能力に応じて責任のある部署をまかせていくといった管理が実施されるようになる。
  3. 労働条件管理という点で見ると、まず、求人において、やる気があり協調性のある人や、指示通りに作業できる人を採用するという管理が行われている。勤務条件については、雇用人数が少ないと被雇用者の都合に合わせて勤務条件が設定されるが、被雇用者が増加すると、チャイム等を用いた時間管理や作業環境の整備が必要となっている。
  4. 作業者管理に関する特徴としては、被雇用者が行うべき作業の内容や手順の明確化が指摘できる。雇用数が増加するとさらに、被雇用者にあわせて作業体系を見直す、作業者の能力、個性に応じて配置するなど作業編成も重要な管理項目となってきている。
  5. さらに、経営者自身も雇用導入に応じて経営内での役割分担や組織構成の見直しが必要となっており、特に常時雇用や社員を導入する経営では、被雇用者の中でのリーダーの養成や、雇用者の能力に応じた組織再編と権限委譲が必要となっている。
成果の活用面・留意点 雇用労働力を導入していく際に経営者が留意すべき情報として活用できる。なお、合理的な雇用管理のノウハウは経験則として確立されていくべきものであり、各種の管理場面において常に該当するものではないことに注意する必要がある。
図表1 215158-1.gif
図表2 215158-2.gif
カテゴリ 加工 経営管理 大規模経営

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