米菓原料の加工適性の評価法

タイトル 米菓原料の加工適性の評価法
担当機関 東京都立食品技術センター
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 米菓製品の品質に影響を及ぼす原料米の性状について検討し、原料米の特性値より比容積予測式を導いて米菓用の加工適性評価法を確立した。
背景・ねらい 米の理化学的特性は産地や品種だけでなく,施肥量・収穫時期・収穫後の貯蔵などによっても変化することが知られている.このため,産地や品種からその理化学的特性を把握し,米菓原料に適した米を選定することは困難である.そこで,実際に米菓を製造することなく,原料段階で米菓加工適性を判断することを目的として,米菓製品の品質に影響を及ぼすもち米の理化学的特性について検討を行った.
成果の内容・特徴 試験には,生産年度・産地・品種・等級が異なるもち米16種類を供試した(表1).
各試料について,玄米粒・白米粒・調湿米(20℃・相対湿度70%)の水分,白米のたんぱく質・脂質・結合脂質・脂肪酸度・アミログラム特性,調湿米の吸水率を測定した(表2).また,米菓素焼き試料を同一条件で製造し,その比容積(ml/g)を求めた(表1).そして,理化学的特性値と比容積について回帰分析を行い,以下の結果を得た.
  1. 比容積は,調湿米水分との間に正の相関,結合脂質・脂肪酸度・最高粘度・最低粘度・最終粘度・ブレークダウン・コンシステンシーとの間に負の相関がそれぞれ認められた(表2).
  2. 比容積(Y)を目的変数,最高粘度(X1)・脂肪酸度(X2)・調湿米水分(X3)を説明変数とする重回帰式()が得られ,実測値と予測値との間に重相関係数 0.899(危険率1%で有意)の相関が認められた(図1).
    Y = -0.00284 X1 - 0.0179 X2 + 0.244 X3 + 2.15()
成果の活用面・留意点 実際に米菓を製造することなく,もち米の理化学的特性から,米菓素焼き試料の比容積が予測できる.
図表1 215165-1.gif
図表2 215165-2.gif
図表3 215165-3.gif
カテゴリ 加工適性 施肥 評価法 品種

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