タイトル |
養蚕農家の稚蚕人工飼料育に対応した1齢期の飼育管理法の改善 |
担当機関 |
栃木県蚕業センター |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
年9回以上の超多回育養蚕における稚蚕飼育と上蔟の作業競合を回避する体系確立のため、市販の稚蚕人工飼料育装置を用い、1齢期初期に給餌・拡座をまとめて3日目の作業が省略できる1齢期2回入室・2回給餌法を実証した。
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背景・ねらい |
年9回以上の大規模超多回育養蚕経営では、蚕期重複時の1日単位の作業調整が必要となる。齢中1回給餌法では、1齢3日目の拡座作業が前提になっており、上蔟等の2日間程度集中して行われる作業との重複が心配される。そこで、温湿度調節機能の優れた市販の稚蚕人工飼料育装置を用いて、1齢期の入室作業時期の変更を可能にする技術改善を行った。
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成果の内容・特徴 |
- 1齢初期に給餌・拡座をまとめる方法
掃立は、糊付け催青台紙を用いた上方給餌とし、給餌は手給餌により1齢給餌量の1/2量を給餌する。1齢2日目の夕方、台紙除去と同時に2齢餉食時の蚕座面積に拡座して残りの 1/2量を給餌し、3日目の作業を省略する。(表1)
- この作業方法で飼育すると、2齢起蚕率は98%以上が確保され、実証農家も十分に満足出来る揃いであり、その後の飼育成績も良好である。(表2)
- 1~2齢個人稚蚕人工飼料育による年9回以上の超多回育体系を組み立てる時には、この作業方法の導入により1齢期の入室作業日の移動が可能になり、1齢期の飼育作業を上蔟日を避けて実施することができる。(表3)これにより、作業性のみならず防疫面の効果も期待できる。
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成果の活用面・留意点 |
個人人工飼料育で、温湿度調節機能の高い飼育ユニットが必要
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
カイコ
経営管理
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