タイトル |
根こぶ病抵抗性ダイコンの栽培・すき込みによるハクサイ根こぶ病の防除 |
担当機関 |
茨城県農業総合センター農業研究所 |
研究期間 |
1996~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
ハクサイの前作に小瀬菜ダイコンやCRダイコン等の根こぶ病抵抗性ダイコンを栽培してすき込むことでハクサイ根こぶ病の発生が顕著に抑制され、実用的な防除効果が得られる。
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背景・ねらい |
ハクサイ産地では連作によって根こぶ病などの各種土壌病害が発生し、問題となっている。根こぶ病の防除には抵抗性品種の利用や薬剤防除が有効であるが、現地では抵抗性品種を侵す病原系統が出現し、薬剤の多施用による環境破壊も懸念されている。そこで、環境への負荷が少ない耕種的防除法について検討した。
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成果の内容・特徴 |
- ハクサイの前作に小瀬菜ダイコンを約2ヶ月間栽培してすき込むと、ハクサイ連作に比較して根こぶ病の発病は顕著に抑制される(表1)。
- 小瀬菜ダイコンの栽培・すき込みを休止すると根こぶ病の発病は再び増加するが、小瀬菜ダイコンの栽培・すき込みは1作でも発病を抑制する(表1)。
- 小瀬菜ダイコンは1994年には畦間30cm×株間30cmの間隔に点播し、1995年には10a当たり800 mlの種子を畦間30cmの間隔に条播した。また、1996年には10a当たり6lの種子を試験区全面にばらまき播種したが、いずれの播種法でも根こぶ病の発病は抑制された(表1)。
- CRダイコンの栽培・すき込みも小瀬菜ダイコンと同等の根こぶ病防除効果が認められる(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 根こぶ病抵抗性ダイコンの栽培・すき込みは1作でも防除効果は認められるが、栽培を休止すると再び発病は増加するので毎年ハクサイ作付け前に行うことが望ましい。
- 根こぶ病の発生は土壌pHが低いと助長されるので、土壌pH矯正を組み合わせることによって安定した防除効果が得られる。
- 根こぶ病抵抗性ダイコンのすき込みはハクサイ定植の1ヶ月以上前に行い、ダイコンの残渣が残らないようによく土壌混和する。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
病害虫
栽培技術
だいこん
抵抗性
抵抗性品種
はくさい
播種
ばら
防除
薬剤
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