タイトル |
こんにゃく連作畑に発生する陸稲鉄欠乏症の回避法 |
担当機関 |
群馬県農業試験場 |
研究期間 |
1996~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
こんにゃく連作畑では、一般に土壌のりん酸濃度が高く、輪作作物として陸稲を栽培すると鉄欠乏症が発生しやすいが、硫酸第一鉄を100kg/10a施用することにより回避できる。
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背景・ねらい |
こんにゃく栽培では、土壌改良資材や堆肥等の多施用により、土壌の可給態りん酸濃度とpHが一般に高い。このため、輪作として導入した陸稲に、鉄欠乏症の発生が見られることがある。そこで、陸稲が栽培できる土壌条件に改良するための資材とその施用量について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 硫酸、硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄を鉄欠乏の改良資材として施用した場合、土壌のpHと可給態りん酸の低下に及ぼす影響はほぼ同程度であるが、可給態鉄の増加には、硫酸第一鉄のみが有効であった。(表1)
- 鉄欠乏症が発生する土壌での陸稲栽培において、硫酸第一鉄、FTE+硫酸、FTE+硫酸アルミニウムを施用した場合、特に硫酸第一鉄で、草丈、生体重、葉色に効果が認められた。(表1)
- 展開葉の葉色と土壌中の可給態鉄濃度との関係から、土壌中の可給態鉄濃度が8ppm以上あれば、陸稲は健全な生育ができる。(図1)
- 陸稲栽培における鉄欠乏症回避のための硫酸第一鉄の施用量は、100kg/10aが適量である。(図1、表2)
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成果の活用面・留意点 |
- 本結果は陸稲を供試したものであり、他の作物については現在検討中である。
- 硫酸第一鉄を施用した翌年以降に、再び施要する必要があるかどうかは、土壌診断結果により判定する。
- 硫酸第一鉄100kg/10aの資材費は、約19,000円である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
肥料
こんにゃく
土壌改良
土壌診断
陸稲
輪作
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