黒ボク土におけるにんじんの低投入施肥技術

タイトル 黒ボク土におけるにんじんの低投入施肥技術
担当機関 茨城県農業総合センター
研究期間 1996~1997
研究担当者
発行年度 1996
要約 黒ボク土でにんじんの施肥法を全面全層施肥から条施に、窒素追肥の時期を播種後45日頃の1回にすることにより、窒素施肥量を5割(基肥25%、追肥60%)程度減肥することができ、施肥窒素の利用率が2倍程度高まる。
背景・ねらい 茨城県のにんじんの作付け面積は約1000ha程あり、その主産地(土壌:黒ボク土)ではメロン、ねぎ、ばれいしょ等野菜類との組み合わせによる多肥集約栽培が行われている。
そのため、土壌養分の富化あるいは地下水への肥料成分、とくに硝酸態窒素の流出が懸念されている。そこで、にんじん(品種:新黒田五寸)の施肥窒素に対する感応や利用率等から吸肥特性を明かにし、低投入施肥管理のための栽培指針を得る。
成果の内容・特徴
  1. にんじんの窒素吸収量の推移をみると、窒素施用の場合は表層腐植質黒ボク土、淡色黒ボク土とも播種後60日頃から急増し、無施用の場合はこれよりも遅かった(図1)。
  2. 基肥の施肥法は全面全層施肥より条施の方が収量および施肥窒素の利用率は高まり、両土壌とも25%減肥でも標肥区と同等以上の収量を保った(図2)。
  3. 追肥時期は両土壌とも播種後45日頃の追肥の効果が高く、窒素吸収量の急増期より2週間前が最適であった(図3)。
  4. 基肥を条施し適期に追肥することにより、収量の面から標肥区に対して基肥25%、追肥60%の減肥が可能であった。また、増収効果も期待できた。なお、この施肥法により施肥窒素の利用率は2倍程度上昇した(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 本試験の標準施肥区は茨城県耕種基準(平成6年)のにんじん(夏蒔き栽培)に準拠した。なお、本試験での条施は条状に施肥した後、ロータリカルチベータにより土壌と混和し、その直上ににんじんを播種した。
  2. 黒ボク土壌に適応する。
図表1 215246-1.gif
図表2 215246-2.gif
図表3 215246-3.gif
図表4 215246-4.gif
カテゴリ 肥料 施肥 にんじん ねぎ 播種 ばれいしょ 品種 メロン

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