タイトル |
粉砕籾殻を用いたセル育苗用培養土の肥培管理法 |
担当機関 |
栃木県農業試験場 |
研究期間 |
1996~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
粉砕籾殻に鹿沼土を2割混合したセル成型苗用培養土を開発した。この培養土による肥培管理法は、液肥濃度を園試処方1/4 単位濃度とやや薄めにすることと葉菜類では果菜類よりも灌水量を多くすることがポイントである。
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背景・ねらい |
野菜においてセル成型苗の利用は、年々増大しているが、その低価格化と安定した苗供給に対する要望が多い。そこで、比較的安価で安定した供給が見込まれる籾殻に注目し、粉砕籾殻を利用したセル育苗用培養土を開発するとともに、この培養土の特性を把握し、作目別適応性と肥培管理法を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 籾殻を機械(プレスパンダー:鶴見ソーダ社製)で粉砕し、撥水性を小さくした材料を主体とし、鹿沼土の細粒を2割程度混合した培養土を開発した。
- 開発した粉砕籾殻を用いたセル育苗用培養土の特性は、透水性に優れるものの保水性がやや劣ることと、軽量でセルトレイの運搬性が優れることである。また、コスト低減(約120円/20㍑)も図られる。(表1)
- 噴霧施用する液肥濃度は、いづれの作目でも根鉢形成が良好なやや薄めの園試処方1/4 単位が良い。(表2)
- 潅水量は、ナス及びトマトでは、液肥だけの噴霧で十分だが、レタスやニラは多潅水(液肥3.2㍑/㎡・日+水1.6㍑/㎡・日)で生育が優れる。(表3)
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成果の活用面・留意点 |
- 潅水施肥は、頭上噴霧装置を使用する。
- 液肥の噴霧は、1日当たり3.2㍑/㎡ を4回に分けて行う。
- この培養土を用い、キュウリ、キャベツ、ハクサイについても検討を行い、適応性を認めている。
- 籾殻粉砕機の能力は、1時間に 1.5t粉砕でき、価格は約 1,000万円である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
育苗
キャベツ
きゅうり
施肥
低コスト
トマト
なす
にら
はくさい
肥培管理
レタス
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