タイトル |
促成ナス栽培におけるセル成型苗直接定植技術 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
促成ナス栽培においてセル成型苗を直接定植しても、肥効調節型肥料の組み合わせにより生育初期の草勢調節が可能であり、二次育苗の手間が省ける。定植時期は収量性を考慮すると、早い方が増収効果が高まる。
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背景・ねらい |
ナス栽培においてセル成型苗を直接本ぽに定植すると、生育初期に草勢過多となりやすいことから二次育苗後定植を行っており、省力効果が得られていない。そこで、促成栽培においてセル成型苗を直接定植するための施肥法及び定植時期を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 初期の草勢調節は、初期溶出が多いほど分枝直下の茎径が太くなることから、初期溶出の少ない肥効調節型肥料(ロングS220日)に初期生育調節用の肥料(ロング40日)を組み合わせて施用することにより可能となる(図1,図2)。
- 第1花の開花日は、は種日が同じなら二次育苗の有無による差は少ない。第1花開花日から収穫までの日数は、7月5日は種ではセル成型苗直接定植で5日、8月4日は種で1日早まるが、6月5日は種では、直接定植すると定植時期の高温による第1花の落花のため6日遅れる。
- 初期収量及び総収量は、直接定植が二次育苗後定植より多い。果実品質も二次育苗後定植の場合と同様に良好である(表1)。
- セル成型苗の直接定植時期は、より早く定植した方が、収量性も高まり、7月中旬定植では10月上旬定植より極めて高い増収効果がある(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 定植時に敷きわら、遮光ネットなどにより高温、乾燥対策を行い、活着をスムーズにさせる。
- 初期調節用肥料の施用量は、ほ場の土壌条件に応じて調節する。
- 初期の草勢調節は、施肥法に加え、主枝の誘引角度、仕立て本数及びかん水管理を組み合わせて行う。
- 定植時期が遅れると活着までに時間を要するため、遅くとも9月中旬までに定植する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
肥料
育苗
乾燥
栽培技術
施肥
なす
水管理
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