メロンうどんこ病抵抗性素材の茨城県における評価

タイトル メロンうどんこ病抵抗性素材の茨城県における評価
担当機関 茨城県農業総合センター
研究期間 1994~1996
研究担当者 細谷和重
江面浩
発行年度 1996
要約 うどんこ病抵抗性の明らかになっているメロン3系統を用いた抑制・半促成の両作型での栽培及び人工接種試験により、茨城県での発生レースは、抑制栽培ではSphaerotheca fuligineaレース2、半促成栽培ではSphaerotheca fuligineaのレース1とレース2と推定される。また、育種素材としては`PMR5'または`WMR29'が有効と認められる。
背景・ねらい 茨城県は露地メロンの全国有数の産地であり、アンデスが主に栽培され、5月~6月にかけて出荷されている。最近、うどんこ病抵抗性とされているアンデスなどで、うどんこ病の発病が多く見られるようになり、栽培上の問題となりつつある。一方、過去の研究から、日本では S. fuligineaレース2が発生していることが予想されている。
当研究所においてもメロン育種を進めるうえで、うどんこ病抵抗性の付与は必須条件となっってきているが、現在までに日本で発生するうどんこ病に対して遺伝的な背景(遺伝子座)がはっきりとした遺伝資源が無かった。しかし、近年、メロン3系統が各レースに対する抵抗性の遺伝子座が明らかになったので、茨城県における発生レースの推定と、それに対する育種素材の有効性を評価する。
成果の内容・特徴
  1. 抑制栽培における発生レースは、PMR45が発病し、WMR29とPMR5が抵抗性を示したことから、S. fuligineaレース2が発生していると推定される(表1、表2)。
  2. 半促成栽培における発病レースは、温室内自然感染試験では3系統全てが抵抗性を示したことから、S. fuligineaのレース1が発生していると推定される(表3)。また、半促成栽培時に発生したうどんこ病菌を用いた人工接種試験ではPMR45に弱いながらも発病が見られたことから、S. fuligineaのレース2も混合して発生していると推定される(表4)。
  3. 茨城県の主要作型においては、S. fuligineaのレース1またはレース2が発生していると推定されるので、うどんこ病抵抗性育種素材として、`PMR5'または`WMR29'が有効であると考えられる。
成果の活用面・留意点 優良系統へうどんこ病抵抗性を導入するための遺伝資源として活用できる。
図表1 215313-1.gif
図表2 215313-2.gif
図表3 215313-3.gif
図表4 215313-4.gif
カテゴリ 育種 遺伝資源 うどんこ病 出荷調整 抵抗性 メロン

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