タイトル |
野性ダイアンサス属の萎ちょう細菌病抵抗性の導入と評価 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1994~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
カーネーション萎ちょう細菌病抵抗性のDianthus acicularis、Dianthus capitatus 及び Dianthus henteriiは開花前に低温遭遇を必要とし、なかでもD.capitatusの要求が最も強い。カーネーションの`ピンク'及び`細雪'にD. capitatusを交配すると、萎ちょう細菌病に抵抗性を示すF1が得られる。
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背景・ねらい |
カーネーションにおける萎ちょう細菌病は、一旦発生すると甚大な被害を及ぼす。現在の市販品種は、本病発生の少ない欧米で育種されたものであるため、その抵抗性についてほとんど考慮されていない。一方、ダイアンサスの中には本病に対して抵抗性を示す野生種のあることが報告されている。そこで、抵抗性の認められているD. acicularis、D. capitatus及びDianthus henteriiを野菜・茶試より導入し、育種素材として利用するためにその開花特性を解明する。また、本県生産者の育成品種`ピンク'及び`細雪'とD. capitatusとのF1における萎ちょう細菌病抵抗性の発現を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 野性ダイアンサスの加温開始時期と開花(表1)
- D.acicularisとD.henteriiは、12月1日以前から12℃加温すると開花せず、1月1日以後に加温すれば、前者は4月以後に、後者は3月以後に開花する。
- D.capitatusは前述の2品種よりも低温要求性が強く、無加温栽培で5月中旬に開花する。
- 以上の野性ダイアンサスは、種類に応じて低温に遭遇させることにより開花及びカーネーション品種との交配が可能である。なお、3種とも低温にはかなり強いが、無加温のハウス内において枯死株が若干認められた点から、厳寒期には0℃以上の保温が必要であると考えられる。
- F1の萎ちょう細菌病抵抗性(表2)
- カーネーションの`ピンク'と`細雪'は萎ちょう細菌病に罹病しやすかった。一方、D.capitatusは萎ちょう細菌病に抵抗性を示した。
- 上記2品種にD. capitatusを花粉親として交配すると、萎ちょう細菌病に強い抵抗性を示すF1がかなり得られる。
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成果の活用面・留意点 |
萎ちょう細菌病に抵抗性を示したF1は、D.capitatusの形態的性質を強く示している点から、カーネーションとの戻し交配を行って切り花として利用できる形質に改良することが必要である。併せて、後代に抵抗性が維持されることを確認する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
育種
カーネーション
茶
低温要求性
抵抗性
品種
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