タイトル |
産業用無人ヘリコプターによる水稲用1キロ粒状除草剤の湛水直播での散布法 |
担当機関 |
長野県農事試験場 |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
産業用無人ヘリコプターを利用した水稲用1キロ粒状除草剤の散布は、実散布時間でha当たり7~9分程度と省力的で、ほ場外飛散や水稲に対する薬害がなく、除草効果が地上散布並に高い。
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背景・ねらい |
平成9年現在、長野県下の湛水直播では産業用無人ヘリコプター(以下RCヘリ)を播種~防除まで体系的に用いる方式が要望されている。この体系において、1キロ粒状除草剤の本田初期雑草防除効果と、その実用性を確認する。
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成果の内容・特徴 |
- 湛水直播栽培において、NC311-HW1kg(サンウエル1キロ)粒剤・TH-9131Kg(キックバイ1キロ)粒剤をRCヘリ(本成績の使用機種はY社R-50)を用いて散布することによって、ほ場外の飛散及び稲への薬害は認められず、散布時間はha当たり7~9分程度と効率的で、雑草防除効果は地上散布と同等である(図2、表1)。
- 散布飛行方法は、畦畔から5mの位置に沿った額縁散布を飛散防止のためインペラ(機体に搭載した散粒装置のモーター駆動の回転式吐出口)の回転数を300rpmで行い、次にインペラは720rpmの通常回転数で5m間隔の隣接往復散布(ほ場の長辺沿って、端から順に行き帰り散布する方式)を行う(図1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 散布作業にあたっては、平成3年4月22日付け農蚕第1974号農林水産省農蚕園芸局長通達・無人ヘリコプター利用技術指導指針を遵守し、風速3mを越す場合の散布は行わない。また、散布は熟練オペレーターにより実施する。(本邦初の登録認可のため、危被害防止において厳重な対策を立てた上に取り組みたい)
- 本情報におけるRCヘリの使用機体はY社製型式R-50である。
- ほ場外飛散は他作物への影響、環境汚染の原因となるので厳に注意する。
- 産業用無人ヘリ散布に対する農薬取締法第2条の登録がないものは散布しない。
- 水稲湛水直播が連続した団地を形成している地域で行うことを基本とし、周囲に野菜など薬剤感受性の高い作物が作付けされている場合は実施しない。
- 剤の拡散性から、5m以上の無散布帯ができないようにする。また、地上散布における使用上の注意事項を参照する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
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薬剤
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