ビタミンCとEおよび赤色酵母の飼料添加によるブロイラーの肉色の改善と脂質の安定化

タイトル ビタミンCとEおよび赤色酵母の飼料添加によるブロイラーの肉色の改善と脂質の安定化
担当機関 山梨県畜産試験場
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1997
要約 ブロイラー飼料中に赤色酵母(アスタキサンチンを生産する酵母)とビタミンCを添加することにより、肉の赤色度を効果的に向上できた。さらにビタミンEを添加することで、脂質の酸化が抑えられ、良質鶏肉の安定供給が可能である。
背景・ねらい 赤色酵母の飼料添加により、肉色の改善が可能であることが報告されているが、これに加えて、抗酸化作用および生産性改善効果を有するされるビタミンCおよびビタミンEを添加したときの効果を明らかにした。
成果の内容・特徴 ビタミンCおよびビタミンEが、ブロイラーの肉色および脂質の安定化に及ぼす影響を調査するために、ブロイラー後期用飼料(3~8週齢)に、赤色酵母をアスタキサンチン15ppmとなるように添加し、さらにビタミンC300ppm、ビタミンE
50ppmを単独あるいは混合して添加した結果、
  1. 赤色酵母およびビタミンCを添加することで、肉の赤色度(a*値)が上昇した(図1)。また、ムネ肉(浅胸筋)について赤色酵母とビタミンCの効果の判定には、重回帰分析が有効で、アスタキサンチン摂取量が1mg増加することで0.0159、ビタミンC摂取量が1g増加することで0.2564、a*値が増加した(表2)。
  2. 肉の脂質酸化の指標であるTBA値については、ビタミンEの給与により低い値を示したことから、保存日数の延長が期待できる。
  3. 飼料要求率については、ビタミンCおよびビタミンEの給与により悪化することはない(表1)。
  1. ブロイラー生産者および飼料メーカーに適用。
成果の活用面・留意点
  1. ブロイラー生産者および飼料メーカーに適用。
  2. 留意点
    (1)ビタミンCとEは変質しやすいので冷暗所に保存し、飼料給与時に開封・撹拌する。
    (2)保存性については6日目以降のデータはないので、これ以上の長期保存には、注意が必要である。
    (3)赤色酵母は天然由来の飼料原料であり、採卵鶏用飼料には既に使用が認められている。
図表1 215407-1.gif
図表2 215407-2.gif
図表3 215407-3.gif
図表4 215407-4.gif
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