マイロ主体飼料におけるブロイラーの肉色・肉質の改善

タイトル マイロ主体飼料におけるブロイラーの肉色・肉質の改善
担当機関 山梨県畜産試験場
研究期間 1996~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 ブロイラーの肉色、肉質を改善するために、マイロ主体飼料に赤色酵母を添加することにより、生産性を落とすことなく効果的に肉色を改善することができ、さらに、脂肪の色についても、白色度が向上することが示された。
背景・ねらい ブロイラー生産において、トウモロコシ主体飼料による脂肪の黄色化、融点の低下による料理適性の悪化が大きな問題となっている。さらにブロイラーの早熟化により、早期出荷されるため、肉色が淡く、流通関係者から肉色の改善が要望されている。
今までに、大麦主体飼料や赤色酵母(アスタキサンチンを生産する酵母)を用いることで、肉色や脂肪色の改善が可能になった。しかし、わが国においては、大麦の飼料としての利用は容易でないため、大麦と同様の効果が期待できるマイロを用いた場合の肉質改善効果を明らかにした。
成果の内容・特徴 飼料の主原料をトウモロコシ、マイロ、大麦とし、さらに赤色酵母を添加した結果、
  1. 正肉及び脂肪については、赤色酵母添加により赤色度(a*値)が上昇する (図1)。
  2. マイロを利用することで、脂肪の黄色度(b*値)が低下し、さらに白色度(W値)が向上する(図2)。
  3. 大麦に比較してマイロを利用することで、生産性が向上する(表1)。
  4. 腹腔内脂肪重量は、赤色酵母の利用により低下し、その効果は、マイロよりも大麦主体飼料のほうが大きい(図3)。
  5. アスタキサンチン摂取量のa*値への影響は、大麦主体よりもマイロ主体の方が大きい(表2)。
  6. マイロはトウモロコシに比べて脂肪における飽和脂肪酸量が高いので、融点が高まり、肉眼的にも脂肪のべとつきがなくなる(表3)。
    以上のことから、トウモロコシの代替えとして、マイロを用いることで効果的に肉色の改善ができる。
  1. ブロイラー生産者および飼料メーカーに適用
成果の活用面・留意点
  1. ブロイラー生産者および飼料メーカーに適用
  2. 留意点
    (1)赤色酵母(Phaffia rhodozyma:メルシャン株式会社製)給与による効果である。
    (2)マイロの使用はトウモロコシの30%程度に抑えることが望ましい。
図表1 215408-1.gif
図表2 215408-2.gif
図表3 215408-3.gif
図表4 215408-4.gif
図表5 215408-5.gif
図表6 215408-6.gif
カテゴリ 大麦 出荷調整 とうもろこし

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