タイトル |
と殺体重の違いが肉豚の枝肉性状に及ぼす影響 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1993~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
三元雑種肉豚 194頭を体重110kgと120kgでと殺し、その枝肉性状を比較した。枝肉歩留り、と体長及び背脂肪の厚さは 120kg区が大きかった。ロース断面積、部分肉割合及び枝肉中の赤肉割合に差はみられなかった。枝肉上物率は 110kg区が大幅に上回った。
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背景・ねらい |
近年、豚の枝肉重量は漸増の傾向にあり、1996年10月には、枝肉格付けにおける重量及び背脂肪厚の範囲が引き上げられた。そこで、適正な肉豚出荷時期の指標を得るため、異なる体重で豚をと殺し、その違いが枝肉性状や枝肉格付けに及ぼす影響を検討した。
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成果の内容・特徴 |
- と殺体重の大きい豚は、枝肉歩留り(枝肉重量/と殺体重×100)がよい。ただし、背脂肪は厚くなる(表1)。
- ロース芯の太さ(第4~5胸椎間)、部分肉(カタ、ロースバラ及びハム)割合及び枝肉中の赤肉割合は、それほどと殺体重の影響を受けない(表1)。
- 体重120kgと殺では重量過多(80kg超)による格落ちが多く、これが枝肉上物率を大幅に低下させる要因となる(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
現行の枝肉取引規格を考えれば、肉豚出荷時の体重を120kgまで大きくすることは経営的に不利である。枝肉上物率向上の見地から、と殺体重は110kg程度にとどめるべきであろうと考えられる。上物規格の範囲内でさらにと殺体重を大きくする場合でも、飼料代の増加や豚舎稼働率の低下を勘案し、枝肉重量の増加による増収分がこれらを上回るかどうか事前の検討が肝要といえる。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
経営管理
出荷調整
ばら
豚
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